Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

退職記念論文ラッシュから解放される

今月に入って、通勤時間を利用しながら、HR先生のご退職を記念する論文の校正作業を断続的に続けてきた。昨日二校ゲラの校正作業をすませて校了。今朝、朝一番で郵便局に行き、原稿を印刷会社に送付する。

学部・大学院生時代の3人の恩師(TNK先生、ST先生、HR先生)は年齢が近く、ほぼ同時期に定年退職を迎えられるため、ご退職を記念する書物・雑誌への寄稿のほうもほぼ同時期に依頼があった。ここ数年、複数の科研プロジェクト(「野蛮と啓蒙」「経済学方法論」「バーク」)をこなしながら、それらにさらにプラスアルファして退職記念論文を同時に4本(TNK先生1本、ST先生2本、HR先生1本)書き進めなければならなくなり、これまでの人生で最も過酷な論文執筆ラッシュに巻き込まれた。娘の誕生と時期が重なってしまい、研究時間の不足に苦しめられる毎日だった。今朝、HR先生退職記念論文の最終稿を郵送したことで、退職記念論文ラッシュからようやく解放された。

もちろん、書かなければならない原稿はそれでもまだたくさん残っている。「経済学方法論」科研(第二期)の研究成果論文(ケインズのバーク論)、マルサス学会で報告した小林昇論はほぼ完成しており、微修正の後、近日中に入稿・投稿することになる。だが、経済学史学会から依頼されているSteven Kates, Defending the History of Economic Thoughtは上記の理由によりまったくの手つかず。来年2月末が(伸ばしていただいた)締切なので、年が明けたらこの書評の執筆に集中しなければならない。バーク本の編集作業はかなり滞っている。編者による序章も手つかず。昨年から今年にかけて2本の英語論文を海外ジャーナルに投稿し、比較的好意的なレフェリーコメントとともに、rerite and resubmitに招待されたものの、そちらのほうも上記の理由により放置したままになっている。本当にもったいない。今年の7月にメルボルンで報告した英語論文は、その後手直しする暇がなく、当然海外ジャーナルにも投稿していない。これまたもったいない。

抱え込んだ仕事(原稿)の量の大きさに押しつぶされたここ数年間であった。来年から数年間は自分が納得できるペースでじっくりと論文と向き合いたい。ただでさえ、研究推進部副部長の仕事で忙しいので、研究時間を捻出することを最優先して、新たな原稿執筆依頼や共同研究のお誘いはお断りすることにした。「経済学方法論」科研の第三期に参加しないという決断は苦渋の決断であった。

そして今日はすさまじい一日であった。14期生の卒論添削3名。15期生の西日本インカレ本選(明後日)への最終アドバイス。研究推進部自己点検。顧問を務めている某サークルの不祥事処理の件(最終局面)。来週月曜日の授業の準備。来週火・水曜日のゼミ合宿の準備。卒論報告会(来年1月7日)の会場(社会学部の学舎)チェック。図書館で学会賞審査関係の書物を借り出す。大量のアンケート&メール処理。ああ、しんど。

やはりバーク本の編集と小林昇論は手つかず。