1限、経済学史(京大、非常勤)。マルサス『人口論』の方法との関連で、ポパーの反証主義の科学哲学の基本的枠組みについて講義する。受講態度はこの上なく熱心で、講義の終了後、多くの学生から質問を受けた。素直に嬉しかった。
講義内容に関連して、以下の2冊の本を紹介する。
- 作者: 馬渡尚憲
- 出版社/メーカー: 日本評論社
- 発売日: 1990/04
- メディア: 単行本
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- 作者: 松原隆一郎
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2003/05/28
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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関大生と比較すると、京大生は抽象的な思考を得意としているようだ。(今日のような)抽象的な内容を講義した時の反応にずいぶんと違いがある。本音のところ、これだけ反応が良いわけだから、もう1コマくらい、ポパーで講義したいくらいだ。いちばん扱いたいのは『歴史主義の貧困―社会科学の方法と実践』だが、残念ながら時間的余裕がない。全15回のうち6回の講義を終えて、ようやく教科書の序章を終えたところ。全然進んでいない。先は長いな。
いったん帰宅。途中、郵便局に立ち寄って、経済学史学会の今年度会費を振り込む。
自宅でしばらく休憩した後、再び京大へ。T中ゼミ後輩HYS君の学位論文公開審査会を聴講するためである。金曜日の午後には本務校での仕事(主に会議)が入ることが多いのだが、本当にラッキーなことに、今日は午後からオフであったので、審査会を聴講できた。無事に終了する。
終了後、百万遍にてHYS君の慰労会を催す(with T中先生、院生N原君・M本君)。
新しい出版物の企画*1のほうも着々と進んでいる。
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