Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

HETSA 2015@Alphacrucis College(シドニー71〜73日目)

HETSA 2015


7月12日から14日までの3日間、シドニー西部Parrammata地区のAlphacrucis Collegeで、HETSA(The History of Economic Thought Society of Australia、オーストラリア経済学史学会)の第28回年次大会が開催され、それに参加した。この学会に参加するのは今回が5回目になるが、自分が今住んでいるシドニーでの開催ということで、ホテルからでなく下宿から会場へ通ったわけで、何とも不思議な気分だった。



今年の大会に参加した日本人研究者は僕以外に2名。旧知の先輩で同じ京都在住のTさん、そして、国際学会に初参戦する九州の若手Hさんである。お二人は報告されたが、僕は新しいペーパーを用意できず、改訂稿での報告が認められなかったため、オーディエンスでの参加となった。

5回目の参加ともなると、顔なじみの研究者がかなり多くなり、日本の学会と同等に(あるいはそれ以上に)リラックスできる。今やHETSAは僕にとってawayではなく完全にhomeで、それもあって2年前からこの学会のofficial memberになっている。

懇親会も含めて3日間フル参加した。自分にとって特に興味深かった2つの報告に対しては質問・コメントもした。以前から親しい研究者とはこれまで以上に親しくなれたし、現在シドニーで在外研究中という身分も手伝って、これまでさほど密な交流のなかった(顔と名前を知っている程度の)研究者との交流を深めることにも成功した。日本でも何度かセミナーに参加させていただいたJohn Vint先生(9月のマンチェスターの学会でもお世話になる予定)、今年5月の日本の経済学史学会で報告されたCraig Freedmanさん、一昨年のHETSAのorganisorでもあるMichael McLureさんらと交流できたことは収穫だった。僕がHETSAに初参戦した2008年大会のorganisorでもあるJohn Lodewijksさんは。そのプレゼンのうまさに圧倒された。

若手Hさんの報告は、これがデビュー戦とは思えないほど堂々としたもので、聴衆の反応も上々であった。質疑は所定の時間を超えるほど活発で、終了後の休憩時間になっても多くの参加者が彼に賞賛の言葉&コメントを与えていた。大成功と言ってよいだろう。また、彼の社交力の高さには目を見張った。ものおじせずに自分からどんどん話しかけて、次々と知り合いを作っていった。みんなに歓待されていた。大したものだ。

学会終了後、僕、Tさん、Hさん、Matthewの4人で、RedfernのPub&Newtownのギリシャ・レストランで私的な打ち上げを行う。Matthewにとっては、Hさんが旧知のEさんの後輩ということで、親近感が高まった模様だ。

来年の大会はメルボルン近郊のFederation University Australiaで開催されるとのこと。ぜひ新しいペーパーを準備して報告者として参加したい。