Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

科研費の採択結果

昨年秋に申請した科研費の採択結果が公になった。長年メンバーとして関わってきた経済学方法論フォーラム(第三期)は二度目のトライで無事に採択された。良かった。ただ、今回の申請に際して、僕は正式メンバーとして関わることを断腸の思いで辞退した(研究費の配分を受けない研究協力者という身分で申請書に名前を連ねている)。昨年12月16日のブログでも書いたことだが*1、ここ数年間は常に複数の原稿を抱えており、各々の論文にじっくりと集中して向き合うことができなかった。とことん思索したいorもっと寝かして熟成させたいのに、締切という必要に迫られて、イマイチ納得できない論文を活字にすることが当たり前のようになってきた。アウトプットは、量こそ増えているものの、質のほうは量に反比例して低下しているような気がしてならなかった。まずい。特に大きなストレスになったのは、日本語論文以上に入念な練り込みが必要なはずの英語論文に十分な時間をかけられず、そのため投稿しても査読をパスできない状況が4年以上も続いていることだ。これは非常にまずい。優先順位を間違えている。研究環境を変えなければ。お金に多少苦労しても、自由に思索する時間をもっと多く確保しなければ。これが第三期メンバーから外してもらったいちばんの理由だ。採択された今となっては、得られるはずの研究費を自分から捨ててしまい多少もったいない気もするが、息子が生まれてしばらくの間は海外出張が難しい(≒海外渡航費を必要としない)し、研究推進部副部長の任務がまだこれから3年半も続くわけで、共同研究参加の機会費用が昔よりも高くなっている以上、こういう決断もたまにはありだろう。英語論文を2012年以降活字にできていないことを学内行政や育児のせいにしても仕方がない。英語論文の優先順位を日本語論文よりも上位に置くような環境を自分で作るしかない。今こうして日記を書いていて、決意が一段と固くなった。今年度中に英語論文を(現在手持ちの三本から)最低でも一本を海外ジャーナルに載せてみせる! これこそが最優先課題だ! 間違えるな、オレ!