Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

「サナギマンは待つ」

日中3時間ほど、家族4人で四条河原町(食事+書店)に出た以外は、雨がなかなか降り止まないこともあって、自宅でロシア語の勉強に励む。*1

昨日読了した佐藤純一『NHKCDブック 新ロシア語入門』を音声教材とともに21課まで一気に復習。20課までは軽い内容だが、21課から内容が急に濃くなり、リスニングも難しくなった。

第二週第四日の途中で(5月下旬くらいから)中断していた和久利誓一『ロシヤ語四週間』を再開させ、第二週第六日まで読み進める。学習レベルをいったんワンランク下げたことは大いに意味があった。その間に基本的な語彙を増強できたので、語彙力不足に邪魔されずに読む進められるようになった。昭和36年(1961年!ソ連時代!)初版だけあって、最近の教科書よりも社会科学系の単語――「経営」「生産」「所有権」「統治」など――の登場回数が多く、自分が伸ばしたいロシア語力の方向(ロシア経済思想史の研究)に合致している。ただ、例文が古臭く、やや無味乾燥なのが欠点。

そこで少し前から土岐康子・三神エレーナ『羽ばたくロシア語:旅歩きで初級からステップアップ!』も併読している。こちらは実用性を重視した例文(会話文)ばかりで、くどすぎないでいて痒いところに手が届く文法解説も素晴らしい。こちらは全21課のうち11課まで終わらせた。初級文法の前半は既知のないようばかりなので、はやく進むのは当たり前なのだが。とは言え、それでも基本事項・単語の理解が漏れ落ちていたりするので、油断は禁物である(特に移動の動詞が苦手)。わかっているつもりでも、いざ問題を解いてみようとすると、解けなくて、実はきちんとわかっていなかったことが露呈するのである。

初級文法のテキストは2, 3冊を何度も繰り返して読むべき(そのほうが効果的)だと学習開始時には思っていたが、どのテキストも著者の判断で使用単語が厳選されているため偏りがあり、それだけでは語彙力がなかなかアップしない。とはいえ、ロシア語は英語のように単語集で語彙力をアップづらい気がしている。活用やアクセント移動が非常に複雑なので、辞書の見出し語だけ覚えても意味がない。どうしても文章の中で、文章と一体化させて、覚える必要があるのだ。

初級から中級へのステップアップはとても難しい。だからこそ、理解の穴は今のうちに絶対に塞いでおかねばならない。焦りは禁物。足踏みを恐れてはならない。「サナギマンは待つ。 イナズマンに成長する時が来るのを、ひたすら待ち続けるのだ! 」(笑)

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*1:長引くコロナ禍の影響だろう。河原町三条の「あじびる」が歯抜け(5つのフロアで「テナント募集」)になっており、さすがにショックを受けた。