Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

京阪経済研究会@龍谷大学

この研究会の前回の開催は9月30日。つまり1週間前。2週連続の開催はもちろんイレギュラーなのだが、僕から主宰者のKさんにお願いして、研究報告の機会をいただく。

共同研究(経済学方法論フォーラム)の途中経過として論文「ステュアート、スミス、マルサスと《需要定義論争》」を報告させていただく。これほどまで完成度の低い代物を公にしたことは、これまで一度もなかったように思う。論文が長大化してきて、どこが重要でどこが重要でないか、議論の展開に矛盾があるのかないのか、自分でもよくわからなくなってきた。目の前に靄が立ち現われてきたのだ。

この論文は共同研究の成果として活字になるだけではない。経済学史学会全国大会の自由論題報告にもエントリーしたし、自分の単著の最終章にも組み入れる予定だ。これまでに書いてきたどの論文よりも重要度は高い。しかも、これまで主として思想史のフィールドで書いてきた僕にとって、どちらかと言えば不慣れな理論史の論文である。思いもよらない初歩的なミスをおかしている危険性も高い。同業者による厳しいチェックを何度か経なければ、とても安心できない。

3連休の最終日だというのに、多くの同業者の方々が報告を聞きに来てくださった。本当に心から感謝している。特に、理論史を主たるフィールドとする2名のコメンテーターのコメントからは、言葉では言い尽くせないほど大きな恩恵を賜った。モヤモヤは完全に晴れていないが、それでも視界はだいぶクリアになってきた。1人で研究は進められないことを改めて実感した一日である。

懇親会でKさんと話して、自分の研究を本にまとめることへの意欲(と言うよりも義務感)が高まった。長丁場だけど頑張らなければ。

帰宅は結局終電に。