Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

続・完全なる休日

今日も昨日と同様に外出せず、自宅でのんびり過ごし、心身の静養に努める。「テレビでロシア語 2013」と「しあわせ気分のドイツ語」を1レッスンずつ視聴する。

恩師・田中秀夫先生ご逝去の報が届いた少し後に突然発症したメニエール病だったので、「偲ぶ会」を終えたら突然完治してくれるかもと期待していたが、やはりそこまで甘くなかった。右耳の弱い聴力&耳鳴りには相変わらず苦しめられている。発症から10か月、主治医から処方された薬をまじめに飲んでいるのだが。今も悩まされている後遺症は、電話がものすごく苦手になったこと、自転車が怖くて運転できなくなったこと。

【0】

完全なる休日

休日。疲労回復を最優先して、外出はせず、自宅でのんびり(including 昼寝)過ごす。11月25日に買った『Number』(2024年12月5日号)を布団の上で横になりながらようやく読む。特集タイトルに偽りなく、「秘話」が満載。実に面白かった。これは買って正解。

「夕焼け酒場」(BS-TBS, 毎週土曜18時-18時半)も、いつになく面白い放送回(#503 大田区蒲田「さしみや五坪」)であった。

bs.tbs.co.jp

録画していた「カンブリア宮殿」(テレビ東京)の「“不要品の悩みを解決”異色の買い取りチェーン」(11月28日包装分)も観たが、たいへん興味深い内容であった。カンボジアのことが日本のテレビで放送される機会はきわめて少ないが、これは久々のそうした機会であったので、カンボジア在住のゼミOBのMTOKくんにさっそくメールで連絡を入れた。

www.tv-tokyo.co.jp

このような感じで、「完全なる休日」を満喫できた。

【60】

「帰れま10」と「日本人ギャル化計画」

2限、経済学説史。歴史学派の最終回(全3回)。

3限、昨日の学内ゼミ大会プレゼンの振り返り。ヴェリタス杯への課題山積。泣いても叫んでも残り2週間となった。

4限、毎年恒例の「(卒業論文が完成するまで)帰れま10」を実施する。該当者2名。14時40分から始めて、結局終電(23時3分)ギリギリの22時50分まで、8時間以上を要した。4月から繰り返し何度もひつこいくらいに説明してきた内容(=論文執筆のポイントおよびルール)をこれほどまでに理解していなかったとは、ある意味、恐れ入った。底に穴の空いたバケツに水を注ぎ続けていたような徒労感に全身が覆われた。特にMCKWくんについては、今日の事態が8月末の草稿(8000字バージョン)提出時点でかなり高い確率で予想できたので*1、他のゼミ生と比べてかなり厳しくコメントしてきたのだが、天性の楽天家なのか、最後まで通じなかった。

帰りの電車の中で日付が変わり、自宅到着は0時半を過ぎた。さすがに疲労困憊である。

とりあえず、これで22期生の卒論指導は終了。12本(by 13名)のうち2本の論文を懸賞論文にトライさせることにしたが、残りの10本もすぐれたものが多く、個人的に特に気に入っているのがHSTNさんの論文「日本人ギャル化計画」。このシンプルなタイトルからしてセンス抜群で、「ぜひ読んでみたい」という気持ちが沸き上がってくるはず。内容は懸賞論文向きではない(≒内容が非経済学的に過ぎ、経済学部の同僚の先生からは高い評価を得られない可能性が高い)ものの、「これこそがnakcazawaゼミの卒論だ!」と迷いなく誇れる論文に仕上がった。あっぱれだ!

個人的印象では、HSTNさんは16期生のKKMTさんとものすごくテイストが似ている。マイペースながら、自分の仕事をしっかり着実にこなしてくれる安定感。就活もマイペースで、結局親族の企業に就職。二次募集での合格&よさいこいサークル所属。そして、書き上げた卒論のクオリティの高さと個性の強さ。

来週火曜(12/10)の24期生二次募集面接が楽しみだ。隠れた優良人材を何とかして発掘したい。

【6849】

*1:春学期の授業内容がほとんど反映されていない草稿であったので。

学内ゼミナール大会

今日は学内ゼミナール大会の日。

これまでほぼ毎年参加してきた大会だが、今年から参加する部門を順位のつく部門から順位のつかない部門(いわゆる合同ゼミ形式での実施)へと変えた。順位のつく部門だと競合するゼミの組み合わせを選べず、nakcazawaゼミとテーマもアプローチもまったく異なる他の多くのゼミ(回帰分析を用いた実証分析がとても多い)と一緒にグルーピングされる。大切にしている教育上のポイントもまったく異なるので、いちばん評価してもらいたいポイントがスルーされるなど、期待するような評価やコメントを得ることが難しく、次第に徒労感ばかりが残り、参加する意義を感じられなくなってきた。

そこで今年から学内の他ゼミとの交流は、ゼミの目指す方向が比較的近く指導教員間の信頼関係があるゼミだけに絞り、参加学生間での活発なディスカッションを最優先して運営することにした。テイストの全然違うゼミと無理やり組まされても、議論そのものが建設的にならない。僕からお声かけしたのはYSNゼミとYSNGゼミ。初めての試みだったわけだが、蓋を開けてみたら、期待以上に活発なディスカッションが展開された。

わがゼミは23期生15名が協力して1本のプレゼンを作り上げ、今日がその初お披露目であった。ヴェリタス杯(12/21)の予行演習的な位置づけでの参加であったが、ヴェリタス杯本番までに改善すべき多くの課題が判明し、たいへん有意義であった。

終了後、明日のゼミのために、撮影した動画のファイルを編集して、YouTube(限定公開モード)へアップロード。意外に時間がかかり、2時間半ほどを要した。

天満(マッサージ)経由で帰宅。

【10749】

卒論最終稿のチェック

午前、蓄積疲労のため自宅で休息。午後、烏丸仏光寺のカフェヴェローチェにて、卒論最終稿のチェック。全12本(13名)のうち9本まで終える(残りは今日の時点で未提出の3本)。9本のうち2本はかなり良いでき&テーマ的に入賞が十分に狙えそうなので、学生懸賞論文に応募させることにした。

【4712】

社会思想史研究会・特別例会(田中秀夫教授を偲ぶ会)

今年3月26日に(自分を含む)門下生4名で恩師・田中秀夫先生のご自宅へ弔問に訪れた際*1に立ち上がった「偲ぶ会」の企画が、一周忌を目前にした今日、ようやく実現にいたった。「社会思想史研究会・特別例会」と銘打ち、先の門下生4名が世話人となって、ご遺族臨席のもとで千里山にて開催した。出席者数は何と46名。京大関係者だけでなく、幅広い年代の研究者仲間、そして、たいへんありがたいことに、先生の前任校である甲南大の教え子の方々も、ご参加くださった。僕は前半の部の司会を務めた。

特別な日ということで、僕はご遺族から「形見分け」していただいた先生愛用のネクタイを着用した。そのネクタイに守られたのか、司会者としてあるまじき号泣――先生との思い出があまりに多く、いったん話し出すととめどなく噴出してしまうことを恐れていた――は何とか避けられた。

1990年、34年前の今頃(12月)、当時京大吉田キャンパス法経北館3階にあった田中先生の研究室を訪ね、「4月から田中先生のゼミで学びたい」と言って、面接を受けた。あの日のことがまるで昨日のことのように思い出される。内田(義彦)・水田(洋)・小林(昇)・(J.G.A)ポーコックのことを話されたことを、今でもはっきり覚えている。いざゼミが始まると、毎回の授業がとにかく楽しかった。学部ゼミの2年間で欠席したことは、所属劇団の卒業公演のあった週の1回だけだったように思う。休むのがもったいない、と思わせてくれるほど、知的興奮に満ち溢れたゼミに参加できた2年間は、わが人生の宝物である。大学院受験に失敗し、第二志望の大阪市立大学へ進学した後も、5年間、京大の大学院ゼミ(+方法論研究会)に参加させていただき、変わらぬご指導をたまわった。千里山就職後は、先生が代表者を務める科研費共同研究プロジェクトのメンバーに常に声をかけていただいた。僕のこれまでの研究者人生は、まさに田中先生に憧れその背中を追いかける人生だった。

僕と田中先生との交流は、先生の急逝により、33年で残念ながら終わってしまった。作家・城山三郎と山田雄三教授のような、半世紀近い交流を続け、お互い老境に入ってからの「二人ゼミ」の開催を密かに憧れていただけに、それがかなわなくなり、本当に残念である。

会場が千里山ということで、献花は僕のゼミの卒業生(5期生MTYさん)が経営する花屋「MORIYA」にお願いした。出席者の反応も超がつくほど上々で、彼にお願いして本当に良かった。このブログの読者の皆さん、「MORIYA」をどうかご贔屓に。素晴らしい腕前です。

mori8.com

本当に多くの方々のご協力のおかげで、2024年12月1日は、わが人生で忘れがたい大切な1日となりました。心より感謝申し上げます。天上の田中先生にご満足いただけたか、甚だ自信はありませんが、精一杯やりました。どうか安らかにお休みください。本当にありがとうございました。先生のおかげで、今の自分があります。

【11783】

ゼミ24期生・二次募集応募者は15名

今日は新ゼミ生(24期生)の二次募集の応募締切日。12時半に締め切られる。二次募集応募者は15名。一昨年(22期生)の二次は18名、一昨昨年(21期生)の二次は13名だったので、ほぼ例年通りと言ってよいかもしれない。残り定員は6名なので、三次募集の可能性はほぼなくなった。

3限の人権特講を終えてからが忙しい。マイクとマイクスタンドを借り出すために、授業支援センターと学生センターまで足を運ぶ。研究室へ戻り、応募者全員に面接スケジュール調整のためのメールを書いて送る。「偲ぶ会」準備(リーフレットの印刷等)のため、20時前まで残業。

【10082】

22期ゼミの(実質的な)最終回

昨晩の飲みを少しだけ引きずっている(要するに「二日酔い」)。

2限、経済学説史。シュモラーとウェーバーについて。

3限、23期(3回生)ゼミ。学内ゼミ大会(12/4)の予行演習。2回生の見学者3名。

4限、22期(4回生)ゼミ。ON君による卒論中間報告。今日が実質的な最終回。*122期生の大多数と次に会うのは来年1月11日の卒論報告会、その次に会うのは3月19日の卒業式となる。

17時半からカフェ・ゲリラにて22期ゼミの打ち上げ&ゼミ長TJさん慰労会。この学年が最後までまとまりを維持できたのは、ひとえにTJさんの絶えざる尽力のおかげである。本当に世話になった。どんなに感謝しても感謝しきれない。これだけ責任感が高くて真面目な学生とはなかなかめったに出会えるものではない。そして、彼女以外にも、多くの逸材と出会えた。教え甲斐のある、とても良い学年であった。

「偲ぶ会」のスライドショー用の写真は、TNK先生の甲南大勤務時代の写真の入手に難儀していたが、今日その甲南大のOKD先生からご提供いただけた。大学にストックされている卒業アルバムからスキャンしてくださった。ようやく欠けている時代が埋まった。これでスライドショーはほぼパーフェクトだ。

【9015】

*1:次回(来週)は卒論未完成の3名を対象とした「帰れま10」。