Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

今日のBGM

第4期ディープ・パープルの来日公演(武道館、1975年12月15日)のライブ。気の毒なことに録音当日ギターのTommy Bolinは左手を負傷しており、満足にギターが弾けない状態。そのせいか、スタジオ盤ではギターだった‘Soldier of Fortune’のバッキングはキーボードに変わっており、‘Highway Star’のギターソロはギターソロと呼べない困った代物だ。しかし、アルバム全体に漲るこのパワーとテンションはいったい何だ!他のメンバー4人が、Bolinの不調(しかし不調なりにフレージングを工夫しており決して手を抜いているわけではない)をフォローすべく、気合満点・一触即発(≒破綻寸前)の演奏を繰り広げている。特に敬愛するDavid Coverdaleのヴォーカルは素晴らしい。プロデビューから2年もたっていないことが信じられないくらい、その歌声は貫禄に満ちている。自分の歌で観客を圧倒してやろうという気合は恐ろしいほどだ。録音・ミキシング状態はきわめて良好。Davidの息づかいまではっきりと聞こえる。演奏それ自体は決して高い水準にはないが(ヴォーカル・ハーモニーも不安定)、恐ろしく濃密な空気が会場に充満している。これが1975年という時代の空気なのか!?演奏ではなく空気を味わって欲しい。

This Time Around: Live in Tokyo

This Time Around: Live in Tokyo