Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

体力勝負の一日(続)

ここ数日、校務(入試・会議等)と学会報告準備に忙殺されて、講義準備のための時間が絶対的に不足。そのつけが昨日・今日と一気にふりかかってきた。

昨日の深夜0時の段階で、今日の5限「特講2」の講義ノートは白紙だった。1時半まで机に粘って、完成しないまま就寝して、7時半に起きて、通勤の電車の中でもいろいろと参考文献を読んで、関大前駅に着く頃にようやく一つの方向性が見えてきた。

研究室に到着草々、「特講2」の配布プリント(前回のまとめ、資料)の作成、コピー。

昼休みに4期生K原君とM田君がゼミの次回の報告の相談にやって来る。あーだこーだ言っているうちに、5期生K藤君とM口君、4期生K山さんとT尾さんも合流。久しぶりに賑やかなオフィス・アワーとなったのだが、悲しいかな、こういう時に限って講義ノートが未完成なのだ。「申し訳ないけどしばらく勉強させて」と詫びて講義ノートの作成に専心。14時過ぎにようやく完成。

しばしのコーヒー休憩の後、4限「5期(2回生)ゼミ」へ。報告者はS川君とMとしや君。入念な準備がうかがえる素晴らしい90分だったように思う。テキストのまとめは的確、グループワークの指示も具体的。(僕から何も言っていないのに)タイムテーブルを作成するほどの高い段取り力。本当によく頑張ってくれた。2回生後期の時点でこれだけ場を仕切れたらほぼ満点だ。

今日の一番の収穫は5限の「特講2」かな。時間不足に悩まされたが、自分を追いこんだおかげで、予習の最中に多くの発見があった。2年前のゼミ合宿(2期・2部・番外合同 at 六甲)で斎藤貴男小泉改革と監視社会』を読んで以来、構造改革と監視社会化との関係について強い興味を覚えていたのだが、今回、両者がともに(広田照幸『教育』の言うところの)《個人化》の帰結であることがよくわかった。また、この講義ではしばしば雑談のような形で過去のゼミの話(指導教員としての苦労話)を交えるのだが、それは教育者としての自分を冷静に振り返る貴重な機会になっているように思う。

6限の「経済学説史」は、予習が十分でなかったわりには、今回もなかなかいい授業ができた。「わかる/わかりづらい」「面白い/面白くない」というリアクションをはっきり示してくれると、それだけ僕のしゃべりもテンポよくリズミカルになる。学生の受講態度の良さに本当に助けられている。『道徳感情論』と『国富論』の連続性については、これまでのどのセメスターよりも上手に説明できている気がする。

教育 (思考のフロンティア)

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