Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

自分を追い込むという快楽

木屋町御池界隈


今日は自宅で仕事。朝からずっと原稿(書評)書き。

『かの高貴なる政治の科学』って本当に凄まじい本だ。この一ヶ月間、この本に沈潜している。何度も何度も繰り返し読んでいる。いまだにわからないことだらけ。でも読み返すたびに必ず新しい発見がある。

今さらこの本を書評しようと思いたったのは、経済理論史研究会のためにコメント・レジュメを準備したついで(乗りかかった船)ということもあるが、それ以上に大きな理由は、書評という形で公刊するのであれば、より高い本気度でこの本と対峙しなければならなくなるからだ。それくらい本気で読み込む価値のある本だと信じているので、あえて自分を追い込む環境を作った。別に誰かから「書け」と命令されたわけではない。

このような主体的な動機づけによって大半の仕事ができるのは、研究者という職業の特権であり、本当に幸せなことだと思っている。そのぶんしんどいけどね。本当にしんどい。でもそれがたまらない。ちょっとMっぽいか?

夜は先月末の東京出張(経済理論史研究会)で知り合いになったばかりの伏見区なKさんと意気投合して飲む。楽しかった。話がいくらでも続く。時間のたつのがはやかった。胃痛のことは完全に忘れてしまっていた。京阪三条駅で別れたが、駅のホームに貼ってあった大地真央主演の舞台「マリー・アントワネット」のポスターにふと目が留まる。出演者の顔ぶれの中に学生時代の劇団仲間の名前を発見。芸能界での生存競争の激しさは学問の世界の比ではないだろう。お世辞抜きですごいことだと思う。尊敬する。かなり長い年月会っていないが、もっともっと成功してほしいな。昔の仲間の活躍は本当に嬉しい。

ポスターに気をとられていたせいか、回数券をなくしてしまった。出町柳駅の改札を出る時に気づいた。まだ(全11度数のうちの)9度数も残っていたのに。ああ、もったいないことをした。