新年度最初の日曜日。外出する気になれない悪天候。突然の思いつきで自宅の大掃除を開始する。押入れの奥に眠っていた段ボールまで引きずり出して中味をチェックしたところ、高校・大学・大学院時代の写真のネガや手紙が大量に出てきた。*1
写真は演劇の舞台写真が大半だったが、それ以外では(ネガなしのプリントだけだったが)1期生と西鴨川大学Uゼミとの合同ゼミ合宿(おそらく2000年)の貴重なスナップが数枚見つかった。今年も12月末に開かれるであろう1期生同窓会に持っていけば、きっと彼らは懐かしがって喜んでくれるだろう。ゼミ生一人一人のアップの写真が一枚もなかったのが残念だ。
大学(学部)時代に長野まゆみさんの小説『野ばら』を脚色して所属劇団で上演したのだが、脚色・上演を許可していただく代わりに公演のビデオをお送りすることになってしまった。ビデオをご覧になった感想を長野さんから手紙でいただいた。小奇麗なブルーの封筒に端正な文字が記されていて、封を切るのにひどく緊張したことを今でもはっきり覚えている。1991年の春だから、かれこれ15年も前のことだ。
イギリスで在外研究中の師匠T中先生からいただいた手紙、(学部ゼミの教え子M本君が現在師事している)O越先生が拙稿への感想を綴ってくださった手紙も発見した。どちらも院生時代の1996年にいただいたもの。読み返すうちに胸の奥がほんのり温かくなってくる。こういう時に(今や失われつつある)手紙文化のよさを再認識する。
初心忘るべからず。これまで通り「生涯一書生」を座右の銘に教育・研究に頑張りたい。