Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

訃報

訃報 阿部謹也さん71歳=一橋大元学長
ドイツ中世史、西洋社会史研究の第一人者で、「世間」をキーワードに独自の日本人論を展開した一橋大元学長の阿部謹也(あべ・きんや)さんが4日、急性心不全のため東京都新宿区の病院で亡くなった。71歳。葬儀は近親者で行った。後日、お別れの会を開く。自宅は非公表。喪主は妻晨子(あさこ)さん。
東京都生まれ。一橋大大学院博士課程修了。小樽商科大教授、東京経済大教授を経て、79年、一橋大教授に。92〜98年に同大学長。99〜02年、共立女子大学長を務めた。一橋大名誉教授。
中学時代のカトリック修道院での生活をきっかけに西欧中世社会史に関心を持ち、69年から2年間ドイツに留学。グリム童話で有名なハーメルンの笛吹き男の伝承の研究を通じて下層市民の生活と社会的差別に視野を広げ、西洋市民社会の深奥に迫った74年の「ハーメルンの笛吹き男」は大きな反響を呼んだ。
主な著書に「中世を旅する人びと」(サントリー学芸賞)「中世の窓から」(大佛次郎賞)「『世間』とは何か」など。
97〜98年国立大学協会会長。97年に紫綬褒章を受章した。
▽共著のある日高敏隆京大名誉教授(動物行動学)の話 急な話で驚いている。私の本が文庫になったとき、解説を書いて頂いたのが出会い。まじめな人柄で、阿部先生が一橋大、私が滋賀県立大の学長だったころ、学生論を戦わせたことも思い出される。まだまだ、いろいろなことをうかがいたかった。大変残念だ。
毎日新聞) - 9月11日10時8分更新*1

阿部さんのご著書『自分のなかに歴史をよむ (ちくまプリマーブックス (15))』は、僕が大学に就職して最初に担当した授業「基礎経済学」(1回生向けの入門演習)のテキストとして使用したために、とても思い出深い一冊となっている。自分の半生を振り返りながら、「何のために学ぶのか」「わかるとはどういうことか」と自問する本書は、「大学教員は何を学生に伝えるべきか」という問いを僕に突きつけた。本書に描かれている阿部さんと上原専禄先生との美しい師弟関係に憧れ、「僕は自分の学生とそういう関係が結べるだろうか」と期待半分不安半分で大学教員生活をスタートさせた。本書が僕の教員生活にもたらした影響はあまりにも大きい。

本当にありがとうございました。心よりご冥福をお祈りいたします。

寝る前の10分間筋トレ→◎(ダンベル4セット) BGMはこれ。「9・11」のためにジャケットを途中で差し替えられたDream Theaterのライヴ・アルバムをかけようかなとも思ったけれども、今日はこちらが聞きたい。

Age of Plastic

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