Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

2回生が動き始める/私語問題

よいとは言えない目覚め。明らかに昨日の疲れが残っているなぁ。

午前中は(昨日から持ち越していた)今日の授業の予習に費やす。時間との戦い。何とかギリギリ間に合わせる。

昼休みはオフィス・アワー。2回生が1名、入ゼミについての質問にやってくる。「うちは「超」がつく自由なゼミだけど、ゼミ生には「超」がつく自主性・積極性・打たれ強さが求められるよ。見学してもらえれば、すぐにわかると思うけど」などと説明する。そのまま3限の6期ゼミを見学してもらう。*1

今日の6期(3回生)ゼミは賞賛に値するできばえ。報告者(K井・M本)は膨大な労力を事前準備に費やしている。それは誰の眼にも明らか。時間配分、板書、ゼミ生への問いかけ、いずれも綿密に計算されていた。見学者をグループワークにうまく巻きこんでくれた。テキストの正確な読解に基づきながら、テキストを乗り越える視座も獲得している。前回のテキスト『大学で何を学ぶか (幻冬舎文庫)』との関連を意識した発言もあった(点と点をつないで線にしてくれた)。大したものだと思うよ。これから報告を控えている者にとって、格好の見本を提供してくれたね。

4限は「経済学説史」。今年のクラスは私語が過去最悪である。何度注意してもその時だけしか収まらず、すぐにぶり返す。注意のたびに説明を中断しなければならないので、授業の流れが作れない。ペースがつかめない。ウナギの寝床のようなC教室をあてがわれていて、しかも常時満員なものだから、教壇から私語の発生エリア(もちろん後方だが)はわかっても、私語学生の特定まではできない。学生が特定できて、例えば「そこの赤い帽子を被っている人、教室から出て行ってください。出て行くまで授業は再開しません」と言えるなら、私語問題はかなり容易に解決できるのだ。過去の経験上、それはわかっている。つまり匿名性が問題なのだ。*2もう少し教室が横長で、通路幅に余裕があれば、教室を徘徊しながら、私語学生の真横に張り付いて講義するのだが、C教室の形状では教室内移動のロスタイムが大きすぎる。まとじめに取り組んでいる学生にしわ寄せが行ってはならない。授業の質は落とせない。本当に悩ましい。

授業終了後、2回生3名から入ゼミに関する質問を受ける。2回生のゼミ選びがようやく本格化してきた気配。

5限は1回生配当の入門ゼミ「経済学ワークショップ」。授業はすでに4回あったが、図書館ガイダンスや就職ガイダンスなどの定例行事が授業スケジュールに最初から埋め込まれていたため、実質的には今日が初回のようなもの。まずはグループワークとプレゼンテーションの練習。受講生21名(留学生3名を含む)を5班に分け、その場で課題を与え、班単位で発表を前提に考えてもらう。課題は「100円でポテチは買えるのに、ポテチで100円は買えないのはなぜ?」と「銀行にお金を預けるとなぜ増えるのか?」。発表に際しては、聞き手を小学生高学年と想定する。したがって、子どもにもわかるような言葉遣い、具体例が必要になってくる。言葉だけではなく、イラストを含むような板書も求める。班内の役割分担も大切である。学生たちは四苦八苦していたが、予想していた以上に楽しそうに一連の作業に取り組んでくれたので、僕としては安心した。

夜は、学部長の代理として、急遽シプラーさん*3の接待役を務めることに。昨日からそれがわかっていたなら、もう少しましな服装をしたのだが・・・。

*1:見学者はもう1名あり、合計2名。

*2:私語それ自体も嫌だが、匿名性に隠れて教室の秩序を乱す当該学生の姑息さ・卑怯さ(単に幼稚で無神経なだけなのかもしれないが、あえて厳しくこう呼びたい)が僕はとても嫌だ。

*3:ピューリッツア賞受賞作家。『ワーキング・プア―アメリカの下層社会』の著者。本日4限、経済学部で講演していただいた。http://www.kansai-u.ac.jp/Fc_eco/news/detail.cgi?id=20070413113736