Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

「30周年おめでとう!」

31年目の京都の春


休日。午前中は娘を御射山公園を連れて行き遊ばせる。春の陽気に包まれて、公園は子どもたちでいっぱい。娘が普段遊んでいる友だちの大半が公園に来ていた。その友だちの保護者(お母さん、おじいちゃん)の皆さんが、娘について「弟が生まれて顔付きがずいぶん変わったね。お姉ちゃんらしいしっかりとした顔つきになったね」と。やっぱり親の贔屓目ではなかったのだ。

午後から自由行動を許されていたので、昼食は初めて入店するとんかつ屋さん「豚ゴリラ」@新京極六角へ。味も値段もサービスも「かつくら」などとは比べものにならないくらい良い。特にミンチカツの独特の旨味、炒めた玉ねぎの独特の甘さが素晴らしい。この店は盲点だった。いかにも学生食堂風な店名で損をしているかも。

昼食後、ヘアーズキタムラ@神宮丸太町で髪を切る。店主のキタムラさんと話していて思い出したのだが、僕が京都に引っ越してきたのは1987年4月なので、京都生活は30周年を迎えてついに31年目へと突入したことになる。途中、在外研究による2度のブランク(エディンバラシドニー)があったものの、その期間を除けば30年間同じ散髪屋さんに髪を切ってもらっていることになる。なかなか感慨深い。この店を利用するようになったきっかけは、京都に来て最初に住んだ下宿がたまたますぐそば(徒歩で1分かからない)だったからにすぎず、最初に入店した時にはまさか今のような30年後を想像できたはずがない。髪を切ってもらいながらキタムラさんとこれまでの30年について話すのは何とも言えない楽しさがある。

3月26日の息子の誕生が「30周年おめでとう!」というプレゼント(誰からの?)のようにも思えてくるから不思議だ。僕にとって京都で暮らす必然性があったのは、学部学生のたった5年間だけなのに、それが今や31年目に及んでしまったのは、やはり何か見えない力が働いているように思えてならない。大学院も勤め先も大阪だったが、途中二度の短期間の大阪生活は「自分の故郷はやはり京都」という思いを強くするだけに終わった。それほどまでに大阪に馴染めなかった、いや、京都のことを好きになってしまっていたのである。*1これからも京都というこの街を静かに愛しながら(笑。所詮播州生まれ・育ちの余所者なので。これで京都出身などと気軽に言ってしまうと、ネイティヴ京都人からごうごうたる非難を受けるはず)暮らしていきたい。

*1:エディンバラシドニーにも京都に劣らず故郷のような愛着を感じているけれども。