Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

ビジネス・エシックス

久しぶりにビジネス・エシックスに関して思索する時間を持った。

2004年4月から2008年3月までの4年間、勤務先の研究所で組織された「ビジネス・エシックス」研究班*1のメンバーとして、研究活動に従事している。2年間に1本の論文を書いて公刊することが「最低限」のノルマである。今年の3月に1本目の論文が公刊することができた。

千里山大学の専任教員としての研究費とは別個に、研究所から研究費がいただけるのはたいへんありがたい。ビジネス・エシックスは決して興味のない分野ではない。ただ、自分の専門分野からやや遠いので、勉強の成果がただちに論文の生産へと結びつかない。分野が違うと論文を書く際の作法も違うのだ。乗り越えなければならないハードルの数が増える。

2007年12月には2本目のビジネス・エシックス論文が仕上がっていなければならない。残り1年半。専門外の分野で論文をまとめるには、決して十分な時間ではない。そろそろ構想くらいは練っておきたい。

このブログに何度も登場しているが、ゼミ生と「キノハチ研究会」なる哲学古典の読書会を番外ゼミの形で続けている。2005年度前期はデカルト方法序説』を、後期はニーチェ道徳の系譜』を、今(2006年度前期)はプラトン『饗宴』を読んでいる。自分で言うのも気が引けるが、それなりにしっかりと勉強した(している)自負はあるので、これらの勉強の成果を活かす形で2本目のビジネス・エシックス論文を書きたい気がしている 。ニーチェが論じた「約束を守る道徳意識」などを利用して、企業の社会的「責任」に関して新しい何かを論じられないだろうか? 大枠さえ作れれば、スミスやヒュームの道徳理論との比較という形で、自分の土俵へとテーマを引き寄せることができるのだが。できれば「近代の時間意識」という論点も付け加えたい。「ビジネス(business)」の原義は「忙しさ(busy-ness)」。営利活動の本質には時間に関する特殊な認識が含まれているはず。

そんなことをぼんやりと思索していた。傍から見れば何もしていないように見えるかもしれないが、頭の中はフル回転している。「学問」の原義は「暇(スコラ)」。思索中の僕はきっと「暇」そうに見えているだろう。

寝る前の10分に簡単ダンベル体操→◎(2セット) BGMにはこれを選んだ。

幻想の迷宮~ブラック・ボンゾ登場!!

幻想の迷宮~ブラック・ボンゾ登場!!

明日から2泊3日で横浜出張(経済学史学会@神奈川大学)。明日・明後日の更新はできない可能性大。悪しからず。