拙稿「政治家の条件--エドマンド・バークとシヴィック・ヒューマニズム--」を収録した論文集『共和主義の思想空間--シヴィック・ヒューマニズムの可能性--』(田中秀夫・山脇直司編、名古屋大学出版会)がついに公刊された。第4章に収録されている拙稿は、僕のバーク研究の現時点での一つの到達点であり、現在執筆中の「存在の連鎖」論文と並んで、博士論文の扇の要をなす予定である。一人でも多くの方に読んでいただきたいけれども、17名もの執筆者を擁する大部(550ページ超)な専門書ゆえに、値段は「9500円＋税」と超お高く、とても気軽に「読んでください」と言えないのが残念。*1
「政治家の条件」論文はエディンバラ留学中の2002年秋に初稿を仕上げたから、日の目を見るまでに3年半もかかっている。おかげでこれまでに発表したどの論文よりも念入りに推敲した。費やした時間と労力に見合った評価が得られればよいのだが。
*1:もちろん、大学院時代の指導教官であるS藤先生をはじめ、日頃からお世話になっている同業者の方々には、自腹を切って--財布が悲鳴をあげているが--献本させていただくつもり。
