1限、日本経済入門。ニクソン・ショック、石油ショック、スタグフレーションなどについて解説する。今日が4回目の授業で、全体の約3分の1が終わったことになるので、受講生の反応を具体的に知るために第1回授業アンケートを実施する。
履修登録者181名のうち出席者は85名。月曜1限の出席点のない授業としては悪くない出席率(47%)だと思うのだが、1回生の必修科目であることを考えれば、やや寂しい数字であることも確か。でも、初回の授業からおおよそこの数字(レジュメの残部で出席者数はおおよそわかる)で、回を重ねるごとに減っていったわけではないから、授業の質の改善努力によって出席率が上がる見込みは薄い。
さて、肝心のアンケートの中身だが、(予想していたことだが)個別ニーズが自由自在に噴出して、これからどう対応すればよいのか大いに迷う。
レジュメについて、「多い」「もっと簡潔に」という意見もあれば、「少ない」「もっと詳しく」「2, 3枚になってもいい」という意見もあって、両方に同時に対応することは不可能である。
「復習のために模範解答つきの練習問題を配って欲しい」とか「レジュメの大事な語句を ( ) で抜いて欲しい」という要望が予想以上に多かった(5名)。申し訳ないけれども、レジュメ作成だけで時間的にカツカツで、そこまで手をのばす時間が物理的にないのが現状。それ以前に、語句を覚えるのではなく、経済の論理・メカニズムを理解して欲しいのだけれど。「乗数効果」や「加速度原理」といった語句だけ覚えてもほとんど意味がない。
いちばん多かった感想は「私語を注意してくれるのが嬉しい」「教室環境が静かなのがいい」だった。そんなに他の授業はうるさいのか? 僕も前期の「経済学説史」では私語に苦しめられた。いくら懸命に注意しても、ダメなクラスはダメ(どんな教室をあてがわれたかも重要)。このクラスは出席者の受講態度が良いから静かなのだ。感謝せねばならないのは僕のほう。
例年のことながら、「講義」を「講議」と書く学生が半分近く。*1
『昭和タイムズ』の利用は好評。でも、残念ながら、昭和の話は次回が最後になる。バブルの発生について。僕の高校・大学時代の話ということになる。
2限は空きコマなので雑務の処理。関関戦のビデオ録画や卒業論文報告会の会場確保のために事務方と折衝。
3限、7期(2回生)ゼミ。テキスト『はじめて考えるときのように―「わかる」ための哲学的道案内 (PHP文庫)』を利用して、ゼミ生が論題を作成するスタイルのゼミとしては、今日が初回にあたる。報告者3名(T君、Nさん、Iさん)の入念な準備のおかげで、何とか90分間を立ち止まることなく全員が完走する。
4・5限、5期(4回生)ゼミ。Sさん&Mさんの卒業論文中間報告。5期生はこれまでのどの学年と比べても卒論の進行状況がいちばん悪い。報告会に間に合うのか、心配でならない。
6限、6期生Mさん、A君、O君に関関戦のレジュメ作成についてアドバイス。その後も、授業アンケートの整理、大量の仕事メール書きなどで時間を費やし、研究室を出たのはようやく22時半を過ぎてから。
*1:「価値観」を「価値感」と書く学生も年々増えている気がする。