Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

いよいよ2月

昨日で原稿(公開講座)の校正も完了し、仕事が一区切りついた。しかも、今日から2月が始まる。末日には社会思想史教科書(分担執筆)の原稿の締切が控えている。いよいよこちらの仕事に着手。

編者のN村先生からの指示もあって、僕の担当章のタイトルはすでに決まっている。「「人間の権利」は存在するのか?――E.バークとTh.ペインとの論争――」となるはずだ。まったくゼロからの執筆ではなく、レジュメ段階のものならできあがっているが、きちんと文章化するにあたり、もう何冊か読み込んでおきたい文献がある。メモを取りながらクリストファー・ヒッチンス『トマス・ペインの『人間の権利』』を読む。

名著誕生3 トマス・ペインの『人間の権利』

名著誕生3 トマス・ペインの『人間の権利』

中山元さんの訳業はいつも本当に素晴らしくて頭が下がるのだが、マルサス研究の専門家としてあえて書かせてもらえば、「マルサス批判で有名なコンドルセ」(p.94)という訳文には首をひねる。この訳文を普通に解釈すれば、「マルサスを批判したことで有名なコンドルセ」という意味になるはずだが、コンドルセは1794年に死去しており、1798年にデビュー作である『人口論』を出版したマルサスを批判することは不可能だ。実際は、マルサスが(『人口論』の中で)コンドルセを批判したわけだから、『マルサスによる批判で有名な」「マルサスに批判されたことで有名な」と訳出するのが正しいだろう。もっとも、原文と照合してみないと正確なところはわからないので、さっそくamazon.co.jpに原書を注文する。*1

続いてロナルド・ドーア働くということ - グローバル化と労働の新しい意味 (中公新書)』を再読。F.W.タウシッグにちょっと興味が出てきた。あまり研究されていない経済学者のようだ。

スコットランドの国民的詩人ロバート・バーンズ(「蛍の光」の作者)って、弱冠37歳で亡くなっていたんだね。今まで知らなかったよ。

今日から勤務先の大学は入試期間に突入。研究棟は静かすぎて落ち着かないくらい。来訪者もない。電話もかからない。仕事がはかどる。BGMはこれ。

Born Again

Born Again

*1:ネットでの書籍購入に際して、以前はamazonを利用することが圧倒的に多かったが、最近はセブンアンドワイを利用する機会がどんどん増えてきている。amazonで在庫切れと表示された本でも、セブンアンドワイで検索すると、ちゃんと在庫にあったりするんだよね。素晴らしい。『真実の瞬間―SAS(スカンジナビア航空)のサービス戦略はなぜ成功したか』『ファシリテーター型リーダーの時代』『ライアーズ・ポーカー (ウィザードブックシリーズ)』などはセブンアンドワイでゲット。