Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

JSHET Young Scholars Seminar 2009@Kansai University

「JSHET Young Scholars Seminar 2009」は、昨日まで開催されていた「ESHET-JSHET」の番外編(or若手編)と言ってよいもので、もともとは(日本の)経済学史学会の「若手育成プログラム」の一環として企画された。「ESHET-JSHET」での報告のために来日されている外国人の経済学史研究者を講師としてお迎えして、日本人若手研究者の英語でのプレゼン・論文執筆に対してアドバイスを賜る貴重な機会である。今回は、連日の会議でお疲れであるにもかかわらず、5人の外国人研究者が6人の日本の若手研究者のために時間と労力を割いてご参加くださった。

経済学史研究を取り巻く状況はここ十数年で様変わりした。研究者間の国際交流が当たり前になってきて、学会のほうも若手研究者に英語で発信するよう強く促している。僕が院生だった十数年前であれば、このようなセミナーが開催されることなど想像もできなかった。僕自身、英語での公刊論文を持っておらず、昨日2回目の英語での報告を終えたばかりなので、組織者としての資格を明らかに欠いているわけだが、そんなことを言っても始まらない。僕自身も若手と一緒に成長していく以外にないだろう。こんな貧弱な能力の僕を共同組織者としてお誘いくださったEさんに感謝しなければならない。

セミナー本体は13時半からだが、準備のために10時過ぎに大学到着。まずは駅から会場(100周年記念会館)まで案内標識を貼る作業からスタート。教え子M本君の助けを借りながら、配布物を運んだり、茶菓子を買い出したり、延長コードが足りなくなって研究室まで走ったりしているうちに、開始時刻になってしまう。

M本君の英語でのデビュー戦なので、じっくりと観察したかったが、何しろ会場担当者なので、いくらでも仕事がある。コーヒーブレークや懇親会の人数・時刻変更、空調の不備、開催補助金の計算(年度末なので明日申請書類を提出しなければならない)などでドタバタしている合間を縫って写真を撮ったり。ともあれ、大過なくセミナー本体は終了。頂戴したコメントの質の高さに驚嘆する。査読者よりも詳しい。会場内のレストランでの懇親会も盛り上がり、会場担当者としては嬉しいかぎり。

外国人講師の方々をお見送りしてから、報告者を慰労する二次会へと突入する。その間、講師のお一人が突如としてぎっくり腰に見舞われ、それが一歩通行の道路上であったため、タクシーを呼ぶのに一苦労する一幕も。

今回はM本君をはじめまだD2の学生が3人も英語での論文執筆・報告に挑戦した。D2時代の僕なら絶対に二の足を踏んでいた。本当に彼らは偉い。勇敢だ。グッジョブだ。

京都で意図しない三次会が待ち構えていたが、「意図しない・・・」というのは経済学の世界ではお馴染みのこと。