Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

2nd Joint Conference ESHET-JSHET 'The Dissemination of Economic Ideas'@Kyoto University

プレゼン風景


英語での報告とはいえ2度目であるし、練習も十分ではないにせよできたので、緊張しているという自覚症状はまったくなかったのだが、昨夜は朝方4時過ぎまで寝つけなかった。結局、3時間半ほどの睡眠で本番を迎えることになった。

今回が2回目の開催となるESHET(ヨーロッパ経済学史学会)とJSHET(日本経済学史学会)の合同会議であるが、21・22日に東京会議が一橋大学で開催され、24日が京都会議が京都大学で開催される(23日は移動日)。京都会議の開催責任者が師匠のT中先生であり、当然のように裏方の仕事をいくつか依頼された。8時50分にT中研究室に集合して、英語の案内標識を立て、テーブルや椅子を運んで会場を設営する。こういう裏方仕事はもともと好きな性分だ。芝居小屋の「仕込み」みたいで、士気が上がる。眠気を吹き飛ばすのにちょうどよい。気がつけば僕が報告する第1セッション(10:00-12:00)の開始は目前。

プレゼンの自己採点はまぁまぁ。1回目(オーストラリア)よりはかなりまし。

昨日の予行演習で18分半かかった原稿を(一切何も付け加えずに)そのままゆっくりと読んだ。与えられた時間は30分なので、オーディエンスの反応を注視しながらどれだけゆっくり読んでも、時間オーバーにならない。大事な部分を繰り返すこともできる。焦らなくてすむ状況を作ったわけだ。オーストラリアではオーディエンスとのアイコンタクトがほとんどできなかったので、その点に特に注意した。結局、22分弱でプレゼンを終える。8分ほど余らせたが、苦手な質疑応答の時間を多く取る方が自分にとって有意義な報告になるだろうと思って、あえて早めに切り上げた。ところが、いざ質疑応答の時間に入ると、他の2人の報告者に質問が集中してしまい、僕の報告に対しては1人しか質問してくれなかった。この点はがっかり。とはいえ、質問を「されたい」と思いながら「されたくない」とも思っていたことも事実なので、ちょっと身勝手な感想かもしれない。

報告を終えると、突如として、凄まじい脱力感に襲われる。寝不足だったこともあるが、持っているエネルギーを使い果たしてしまい、これ以上を水分を搾り取れない雑巾みたいになってしまった。からっから。午後のセッションに参加する体力がもはや残っておらず、ずっと受付近くで休憩していた。受付を手伝ってくれていた院生たちとかなりだべったはずなのだが、ほとんど内容を覚えてない。WBC優勝の報によって、少しエネルギーを充填してもらった。

最終セッションの終了後、院生たちと会場を片付ける。それが終わって、懇親会の会場に入ったら、目ぼしい食べ物はほとんど残っていなかった。何だかなぁ。懇親会代金を払っているのに。まぁ、裏方とはこんなもの。今日第1セッションで一緒に報告を行い、明日のYSSでも講師(コメンテーター)を務めてくださるカナダ人のFさんとしばらく歓談する。奇遇にもコメントして下さるのは教え子M本君の論文(プリーストリ)とT中ゼミ末弟H君の論文(デフォー)。フレンドリーなお人柄で、研究上の興味関心も近いため、話が弾む。とはいえ、ネイティヴの自然なスピードはまだまだきつい。とてもついてゆけない。断片的にしかわからない。でも、「ついてゆけるようになりたい」という気持ちを高ぶらせてくれる貴重な時間だった。

懇親会終了後、裏方一同で小さな打ち上げを催す。