Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

経済理論史研究会@早稲田大学早稲田キャンパス

文化的歌声空間


東京遠征2日目。

9時前に起床。5時間弱の睡眠はちょいキツいが、朝風呂でアルコールを抜かなければ、仕事にならない。シャワーではダメ。僕が大浴場付きのホテルを好んで利用する理由もそこにある。今回利用した水道橋のホテルは、大浴場の李利用時間が朝10時までなので、頑張って起きた。首まで湯船につかると、やはり全然違う。何とか研究会に参加できるコンディションに戻す。

研究会は14時からなので、それまでは自由に使えるのだが、今回は学生時代の劇団仲間S君と昼ご飯を食べることにした。実は3月末に彼が京都に出張してくれた際に久しぶりに会おうとしたのだが、彼の出張日程が「eshet-jshet〜YSS2009」の怒涛の数日間と見事に重なってしまい、どうしても時間調整できなかった。

高田馬場で落ち合って、早稲田界隈を散策する。

もしかして迷惑がかかってしまってはいけないので、詳しくは書かないけれども、S君はその業界(マスコミ)では名前の知られた人物である。大学卒業後、生きることを決めた世界はまったく違うけれども、自分の作品を世に問いたいという熱い思いは、学生時代からお互いまったく変わっていない。それぞれの世界で経験している苦労の質も驚くほどよく似ている。

大隈講堂を目の前に一緒に腰かけて、「この場所で鴻上尚史たちが練習していたんだよな」などと語り合うことなど、出会った二十年前には想像だにできなかった。大学時代の演劇活動は大いなる「寄り道」だったけど、今日みたいに旧交を温められる日があると、これまでの自分の人生の一日一日のすべて(しんどかったことも含めて)に「イエス!」と言いたくなる。

14時から経済理論史研究会。上智大の院生Kさんがトマス・アクィナスについて、東外大の院生Oさんが赤松要について報告。どちらの報告も院生のものにしてはきわめて質が高い。基礎学力(語学力)の高さの賜物か。*1Oさんのプレゼンが素晴らしかった。普通に原稿を読み上げるだけなのだが、プレゼンのレベルが全然違う。発せられた言葉の一つ一つが脳内に浸み入ってくる。すでにポストを得ている研究者も彼から多くを学ぶことができるはずだ。討論の質も高かった。新カント派やライプニッツにまで話題が広がり、とても勉強になった。

早稲田界隈で懇親会(1次会)。すぐ右の座席がリフレ派の論客として大活躍されているT中H臣さん*2で、彼と親しく話す機会が得られたのが、今日の大きな収穫だったように思う。T中さんはかつて馬寅初*3に強い関心を持っておられて、全集まで購入されたとのこと。「馬寅初ほど有名なわりに研究されていない経済学者はいない。本格的研究が望まれているし、きっと注目を集めると思うので、ぜひ頑張って欲しい」と激励していただいた。

高田馬場に移動して2次会(カラオケ=「文化的歌声空間」by T中H臣さん)。実は、beet研(「ビジネス倫理と経済思想」研究会)メンバーから、「次にnakcazawaさんが上京された時に、我々の論文集(『ビジネス倫理の論じ方』)の出版とnakcazawaさんの本の出版の祝いの宴を一緒に開きましょう」と前々から打診されていて、今日の二次会をそれに充てることになった次第。カラオケになったのは、僕の切なる希望で。*4T橋さんを除く執筆者全員が終結し、他にはトマスなKさん*5、ファーガスンなA木さん、出版社S社の編集Fさん*6の姿も。*7すごいぞ、このメンバー!

N山さんのユーミンが素晴らしかった。S藤さん&H谷さんの「ルパン・ザ・ファイヤー」(by Seamo)は僕も練習したくなったよ。僕は当然のようにX-JAPANなどシャウト系ソングを主に選択する。半ば酸欠状態になり、日付が変わる頃に散会する。S藤さん&T堂君はカラオケ終了後ラーメンを食べに行ったが、僕はその誘惑を何とか断ち切った。食べたかった。でも、ここで食べると、スーツが入らなくなるんだよ。嗚呼。

ビジネス倫理の論じ方

ビジネス倫理の論じ方

*1:Kさんはラテン語に、Oさんはロシア語とオランダ語に堪能なようだ。

*2:師匠の名前と一字違い。

*3:今後僕が研究しようと計画している中国の経済学者。

*4:beet研の研究会に前回参加した際、僕の帰阪後にカラオケ大会に突入したのを知って、僕が「ええなぁ。行きたかったなぁ」と羨んだため。

*5:「トマス研究者もカラオケするんだな」などと妙に感心してしまう。

*6:親友M浦君の本の編集担当者。

*7:+M本君