Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

高野山へ

休日。念願だった高野山への参拝を同僚2名と敢行する。実は和歌山県に足を踏み入れるのは今回が初めて。これでまた1つ未踏県が減った。*1

南海高野線に乗って高野山を目指す。橋本駅を過ぎたあたりからのカーブの激しさにびっくり。谷間を縫うようにして列車は走る。これでは超のろのろ運転になってしまうのも仕方のないところ。列車は極楽橋駅が終点で、極楽橋駅から高野山駅へはケーブルカーを利用する。極楽橋駅ですでに標高538メートルもあるのだが、高野山駅の標高が867メートルだから、一気に300メートル以上も駆け上がることになる。階段状のホームがけっこう怖い。僕の耳は標高差(気圧差)にかなり敏感で、途中、耳がツーンとして一時的に聞こえなくなった。

高野山駅から高野山中心部までは少し距離があり、バスで移動する(一日乗り放題チケット利用)。中心部に着いてびっくり。想像していたよりもずっと都会なのだ。酒屋もスーパーも鉄工所も郵便局も銀行の支店もある。この点は比叡山と全然違う。

高野山のマスコット「こうやくん」が出迎えてくれる。この「こうやくん」をデザインした扇子が目に留まり、ぜひ手に入れたいと思ったが、非売品であるとのこと。残念だ。

標高900メートル近いので、下界と比べるとかなり涼しい。避暑地に来たような気分。しかし、紫陽花と紅葉が同時に目に入るのは、何とも奇妙だ。下界ではありえないツーショット。街中に紫陽花があふれている。街全体が紫陽花苑になっている。

根本大塔と金剛峯寺の日本一広い枯山水の庭園。

弘法大師空海)の直筆を見ることもできた。しかし、「弘法も筆のあやまり」ということわざのもとになった「応天門」の額は発見できなかった(実在しない?)。

圧巻は、有名企業の社墓が立ち並んでいる、奥の院の参道の公園墓地だ。自分の目で確認できただけでも、日産自動車東洋ゴム、ヤクルト、シャープ、紀陽銀行、千代田生命、小松製作所丸善石油キリンビール、等々。しかし、「企業戦士がここに眠っているのか・・・」と厳粛な気持ちにさせてくれないのが、この墓地の何ともすごいところだ。福助の墓碑は福助人形が、UCC珈琲の墓碑はコーヒーカップだ。場所が場所だけにシュールな芸術作品に見えてしまう。

ダントツのインパクトを放っていたのが、しろありの供養碑。「しろあり やすらかにねむれ」って墓碑銘がシュールすぎる。笑うべきではないのはわかっているのだが・・・。

とにかく、よく歩いた一日。帰宅後、背筋を中心に猛烈な筋肉痛に襲われ、なかなか寝付けなくて困ったが、それすらも面白おかしく感じられるほど、楽しい時間を過ごせた。またぜひ行きたい。

【13016】

*1:未踏県は、青森・山形・茨城・山梨・島根・徳島・高知・佐賀・長崎・大分・宮崎・沖縄、以上13県。まだたくさん残っているなぁ。福島・栃木・群馬・静岡・広島・山口・香川も通過しただけで降り立っていないので、実質的には未踏県と言ってよい。