Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

経済学方法論フォーラム@千里山大学(初日)

もともと、経済学史学会全国大会(於九産大、2007年5月)のフォーラム「イギリス経済学における方法論の展開」の準備のために7人で発足したこの共同研究は、その後、新しいメンバー3名を加えて、論文集(通史)を出版する方向へと発展した。研究会もすでに過去7回(2006年8月、12月、2007年3月、8月、12月、2008年3月、9月)開催され、今回で8回目を数える。

すでに各メンバーの論文は出揃っている。しかし、ここからが勝負なのだ。個別論文の単なる寄せ集めでなく、一冊の本としての統一性・有機的つながりを高めるために、メンバー間で相互コメントを付ける作業へと進む。それを煩瑣を厭わず対面で行っているところに、この研究グループの良さがある。これだけじっくりと煮詰めて一冊の本を作り上げるのは初めての経験であり、これまで関わったどの研究会よりも得るものが大きい。

「相互査読→相互コメント」は、僕が提案したものであるが、初めての試みである。この本が完成して、授業で用いることになった際、個別論文寄せ集めの混沌状態では使いにくい。実際、学生たちが読んで理解できる代物にはならないだろう。抽象度の高い議論だからだ。相互コメントを付す作業を通じて、概念使用上の混乱・矛盾などを早期に発見することができるし、通史的性格も高まる。「サンプルを作成するほうが良いだろう」ということになり、僕が2月末までにT腰・S木・H田論文へのコメントのサンプルを作成することになった。

懇親会はゼミの打ち上げなどで頻繁に利用している豊津Gにて。普段はお酒にめっぽう強いS木さんが一次会でグロッキーとなるハプニング。