Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

鞍馬寺へ

つづら折りの参道


先週末は土日とも仕事日になってしまったので、今日を代休とする。単著が好評をもって迎えられることを祈願して、鞍馬寺を参拝する。

出町柳駅から鞍馬駅までは叡山電車で一本、30分弱。鞍馬駅の改札を出て3、4分も歩けば、鞍馬寺の入口にあたる仁王門に着く。*1

ここまではいたって簡単。しかし、ここから本堂への参道がつづら折りの険しい坂道になっていて、それを20〜30分も歩き続けなければならない。*2体力・気力が充実している時期でなければ、とても参拝する気になれない。しかも、途中で雨に降られでもしたら、雨宿りする場所がないから、参拝に際しては天候チェックが超重要。2月22日に参拝しようとしたが、悪天候で断念した。本日ようやく決行に至った。

平日だけあって、参拝客はごくまばら。今日を選んだのは正解。しかし参道はやはりきつかった。息切れした。途中で何度も腰を下ろして休憩したくなったが、何とか持ちこたえた。

清少納言が『枕草子』に「近うて遠きもの」の代表として、この「鞍馬のつづらをりという道」を挙げている。*3「千年以上前からこんな感じの道だったのか」と遠い昔に思いを馳せると、古文が大の苦手だった僕でさえ、何とも言えない感慨を覚えてしまう。

本堂は標高410メートルに位置する。さすがに下界と比べると肌寒い。見晴らしはかなり良いはずなののだが、生憎、曇天だったため、眺望を堪能することはできなかった。

梅がかわいらしく咲いていた。春ももうそこまで来ているね。

下山して鞍馬駅に着いた時、ちょうど出町柳駅行きの電車は発車したばかりで、次の電車まで20分ほど待つことになった。その時間を利用して、駅の内外をうろちょろした。さすがに「近畿の駅100選」に認定されているだけあって、落ち着きのある美しい駅舎だ。駅舎の中も懐かしい雰囲気に満ちている。ストーブがいい感じ。義経伝説で有名な土地だけあって、義経が兵法を習ったと伝えられる天狗の大きなオブジェが駅前で目立っている。叡山電車二軒茶屋駅鞍馬駅の間だけ単線になってしまうのだけれど、山と山の間を縫うように走行する単線の電車(しかも2両編成のワンマンカー)には独特の味わいがある・・・なんて言ってしまうと、贔屓が過ぎるかな?

*1:愛山費(拝観料)200円。

*2:ケーブルを使うとご利益が薄れそう。

*3:出典は『地名で読む京の町〈下〉 洛東・洛北・洛南編 (PHP新書)』の187ページ。