Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

土砂降り

実際の天気が土砂降りだったわけではない。心の中が土砂降りの一日だった。

執行部会議のために出勤日だったのだが(帰国翌日なので本音のところ休みたかった)、出勤途中、大学院師匠のS藤先生から届いたメールを読んでびっくり仰天した。今月27日だと思い込んでいた原稿2本の締め切り(これでも相当にきつい)が、実は明日20日だったことが判明した。2本とも、データを揃えて打ち込んであるものの、文章化は手つかずのまま。たった2日で論文を2本書く・・・そんなん、無理や・・・。本当に泣きそうになった。いや、心の中では実際に泣いた。大泣きした。

コルシカに行く直前まで、ハイエク論の執筆に打ち込んだ。どうしても時間が足りなくて、日本にいる間にコルシカでの研究報告用のパワポスライドを作ることができず、コルシカに着いてから作らざるをえなくなった(時間の都合でごく簡単なものしか作れなかった)。そして、帰国の翌日に、これである。

締切が10月末なら、こんなひどいめにあわなくてすむのに。なんでどれも9月なの? 10月から自由な時間が一気に増えるのに・・・。

しかし、どんなに泣こうがわめこうが、やるしかないのだ。それ以外の選択肢は残されていなかった。「あと3日ください」とお願いしたところで、土日はゼミ合宿、月は授業4コマなので、まったく使えない。日曜の夜は月曜の授業の予習に充てなければならない。金曜の昼間も全学会議でつぶれるので、どんなに引っ張っても、金曜午前に原稿を提出しないと。今回の論文集は、S藤先生と僕との共編であり、先生のご退職記念も兼ねているので、絶対に先生を困らせたり呆れさせたりするわけにはいかない。

思い返せば、20年前、修論の事前提出の際も、規定の4万字に数百字足りなくて叱られた。「ルールはルールだろう。きちんと守りなさい。甘えちゃいかん」と。今回の締切もおそらく同様。締切に提出できなかったら、「先輩の君が後輩の見本にならなくてどうする!」と叱られるだろう。*144歳にもなって、本当に情けない話だ。

だから、やるしかない。そう決めて、執行部会議の始まるまでに、執筆に必要な書籍・資料をすべて研究室の机の横に集めて積み上げた。研究室にない書籍は図書館に行ってゲットした。そして、執行部会議終了後、1本目(バーク論)の執筆をスタートさせた。研究室と自宅で格闘7時間。文章が論理的でなく、ほとんどデータの羅列を文章化したような情けないものだが、おおよその内容を読み手に理解してもらえる程度の初稿(約1万4千字)を何とか仕上げられた。関空〜コルシカを往復する飛行機の中でずっと論文の構成を考えていたことが功を奏したようだ。*2果たして明日一日で2本目(マルサス論)の初稿が仕上がるのか? いや、仕上げなければならない。過去最高レベルで過酷な9月はまだまだ続く。

【8294】

*1:今回の論文集の執筆メンバーは全員がS藤ゼミの門下生で、門下生の中では僕が最年長である。

*2:とはいえ、できあがった原稿の日本語がひどいので、内容的にはまったく自信がない。締切に間に合わせることを最優先した。内容の手直しは10月以降にゆっくりできる。