今学期木曜5限に担当している講義で、今年度限りの新規担当科目。*1もともと「特講2」は人権問題を扱う講義なのだが、人権の専門家ではない僕が人権だけで13回もしゃべるのは無理なので、3期ゼミで再三にわたってとりあげてきた教育問題との関連で人権問題を論じている。もっと具体的に言うと、教育における規制緩和(市場化・多様化)と(基本的人権としての)教育権との関係について、僕なりの思索を紹介している。経済学部の講義なのだから、人権問題を人権問題単独で論じるのではなく、経済問題(規制緩和)との関連で論じるほうがいいだろう。そのほうが経済学部生に訴える部分が多いはずだ。この試みが成功しているかどうかは、受講生に聞いてみなければわからないが、少なくとも僕にとっては、とてもやりがいのある講義だ。歴史家である僕が現実の社会問題について十数回も(しかもかなり率直に)しゃべる機会なんてめったにないもの。
教育における規制緩和を象徴するトピックとして「(公立小中学校における)学校選択制」「株式会社立学校」が挙げられる。前々からこの二つのトピックについての新聞記事を収集・整理したかったのだが、本当にここ数週間は多忙の極致で、今日ようやくそのための時間をとることができた。関大の図書館はデータベースが充実しているので本当にありがたい。こういう時、関大ってすごいと実感する。関大生諸君、こうした充実した施設・設備を利用しない手はないよ。利用せずに卒業するのはあまりにももったいない。なお、今日収集した新聞記事は明日の授業でさっそく紹介するつもり。。
*1:昨年度はU教授がご担当。来年度はL教授が担当される予定。