Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

本当に「誤解」なのか?

東京・足立区教委、「学力で予算配分」方針転換
学力テストの結果などから小中学校を分類し、来年度からの予算配分に反映させる方針を決めていた東京都足立区教委は7日、この方針を撤回することを明らかにした。
ただし、撤回するのは、学校を機械的に分類する方式で、平均点の前年度からの伸び率は考慮するとしている。
区教委は来年度から、都と区が毎年実施している学力テストの平均点や学校の経営計画などをもとに、区立の小学校と中学校をABCDの4段階に分類。これに応じ、外国人講師を招くなど各校が独自に取り組む「特色づくり予算」について、1校あたり200万〜500万円と格差がつくように査定する方針を明らかにしていた。しかし、方針が明らかになった先週末以降、「学校の序列化につながる」などと批判するメールや電話が、区に100件以上も殺到。内藤博道教育長は7日の区議会で、「区民の意見を受けたが、学校のランク付けという誤解を生みやすいので取りやめる」と述べた。
(読売新聞) - 11月8日3時7分更新*1

「学校のランク付け」が「誤解」であると言い切るなら、「特色づくり」という美しい理想が「学校のランク付け」へと堕してしまわない根拠をきちんと説明して欲しいところ。経済学・経営学で言うところの「差別化」の論理を、公教育の領域に安易に持ち込むことの愚をそろそろ悟るべき。経済学イデオロギーの猛威には本当に辟易とする。経済学部教員の僕がこんなことをこぼすのも変な気がするけれども。