Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

ディベートのネタ

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高岡南高履修もれ・全3年生卒業ピンチ

2006年10月25日

3年生全員が卒業に必要な科目を受けていない――。県立高岡南高校(篠田伸雅校長、高岡市戸出町)で発覚した、地理歴史科の履修不足。学校側は受験勉強のためと説明するが、1科目の授業なのに書類上は2科目履修とするなど、認識の甘さに疑問の声があがっている。県教委は受験のために本来の科目と異なる授業が行われていないか、全県立高に調査を指示した。

高岡南高校では、この日、3年生197人全員を集め、問題の経緯を説明した。篠田校長は「結果的に学習指導要領の規定を満たさないことになり迷惑をかけ、申し訳ない」と謝罪したという。

篠田校長の説明によると、世界史の選択制は、現在の3年生が入学する前年の03年10月、各教科の担当教諭や校長らによる「教育課程委員会」で決定した。大学の受験科目で世界史を選択する生徒が少なくなったことから、地歴担当の教師らの提案が元になったという。

世界史を取らなくても、日本史や地理の授業の中で関連事項を学ぶことにより履修したことにする運用方法は、04年度末に考え出されたという。

このため、書類上では2科目履修と記録されているが、県教委は「取り消さざるを得ない」としている。学校側では来週から週に2時間補習するほか、冬休み期間に集中講習を行うなどして、まかなう方針だという。

県教委によると、同校は06年度春の大学入試で国公立大に109人、私立大に270人の合格者を出すなど進学に力を入れている。センター試験まですでに3カ月をきっており、授業増加に生徒からは不満の声があがっている。

(以下省略)*1

履修不足>10県65校、生徒数は1万2000人に

富山県立高岡南高校で発覚した履修単位不足問題で、新たに青森、岩手、山形、福島、石川、福井、愛媛、広島、栃木の各県の公私立高校でも必修科目を履修せず同様の単位不足になっていることが分かった。単位不足はこれで10県65校、生徒数は約1万2000人に上った。中には、履修を装った報告書を教育委員会に提出する「架空履修」もあった。各県教委や学校は単位不足の3年生が卒業できなくなるおそれもあるとして、3年生への補習授業を検討するなど対応に追われ、文部科学省も全国調査を行う。

単位不足が25日午後11時現在までに判明したのは▽岩手30校▽山形12校▽福島10校▽福井5校▽青森、栃木各2校▽石川、愛媛、広島、富山各1校の計65校。

岩手県教委によると、発覚した県立盛岡一高側は「必修科目の授業時間数が足りず、教科書の全範囲が終わらなかった。このため、受験科目に絞って授業をした」と説明したという。県教委に提出するカリキュラムや指導要録には必修科目を履修していたように虚偽の記載をしていたという。

愛媛県教委によると、県立今治東高は、3年生149人全員が世界史、日本史、地理のうち1科目しか履修していなかった。同校が前年度末に県教委に提出した「教育課程表」では、必修の世界史ともう1科目を履修する内容のカリキュラムを記載。同校は「生徒の強い希望があったため」と説明しているという。

単位不足の生徒がいる学校は、冬休みなどを利用して補習授業を行い、足りない時数を補うとみられる。

(以下省略)
毎日新聞) - 10月25日23時12分更新*2

「最悪の事態」 生徒に怒り、動揺広がる 東北

「最悪の事態だ」「学校はきちんと説明してほしい」。公立高校で必修科目の履修不足が各地で明らかになった東北では、受験を控える生徒や関係者に動揺が広がった。受験生らを混乱させるような事態を、なぜ招いたのか。背景に週休2日制の影響を指摘する声も上がっている。

公立高校の4割近くで問題が発覚した岩手県盛岡一高理科系の3年男子(17)は「最悪のケースだ」と語気を強めた。不足分を履修し直すことになれば、50分の授業が70回も必要になる。「補修は受験勉強の妨げになり、無駄な時間を過ごすことになる。怒りを感じる。学校には説明を求めたい」と語った。

(中略)

関係者の多くが、問題の背景として指摘するのは、2002年度にスタートした公立学校の週5日制の影響だ。休日が増えたことで、カリキュラムをどう消化するかが課題となった。このため、教育関係者の間では、県教委に届けた正規のカリキュラムとは異なる「裏カリ」が常態化してきたという。

(中略)

河合塾の渡辺嘉昭東北地区本部長は「入試では世界史、日本史、地理のいずれかを選択すればいい場合が多く、指導要領が大学受験の現実に対応していない。文科省が現場の声をくみ取らずに、指導要領を作成した矛盾吹き出したのではないか」と指摘している。

河北新報) - 10月26日7時2分更新*3

もうすぐ勤務先で指定校推薦が行なわれるけれども、この制度は高校側の成績評価に対する大学側の全面信頼に基づいて成立するもの。だから科目試験をいっさい課さない。このように高校側の虚偽記載の実態が明らかになれば、全面信頼することができず、制度が根底から崩れてしまうことになりやしないか。