Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

10のマイナス2乗(累乗の謎)

卒論指導の際のゼミ生との雑談で、たまたま中学・高校時代の数学の授業の話になり、I本君から「10の2乗は10×10で、それが100になるのはわかっていたのですが、10のマイナス2乗がなぜ100分の1になるのかが、どうしてもわからなかったんです。丸暗記じゃなくて理屈をつけるとしたら、マイナス2乗って、いったい何なんですか? マイナス回かけるって、わけがわかんないじゃないですか? どうすることなんですか?」と尋ねられ、しばし一緒に考えた。

結局、「すごろくの〈進む〉をプラス、〈戻る〉をマイナスだと考えたらどうだろうか」と答えた。

【0.001】
 ↓ ×10
【0.01】
 ↓ ×10
【0.1】
 ↓ ×10
【1】 ・・・ 出発点
 ↓ ×10
【10】
 ↓ ×10
【100】
 ↓ ×10
【1000】

すごろくの出発点は1である。これはこのすごろくの大前提のルール。前のマスと後ろのマスの関係は、前のマスに10を掛けると、次のマスに進めるとする。そして、2乗とは2マス進むことで、マイナス2乗とは2マス戻ることだと考えるわけである。マイナス2乗とは2マス戻ることだから、10のマイナス2乗とは、1を10で割って、さらに10で割ることになる。したがって、0.01となる。

0乗とは、進みも戻りもしないという意味だから、出発点のまま動かない。すなわち1となる。

この説明でI本君は、とりあえず、納得してくれた。もっと上手な説明があるのかもしれないが、これ以外に思いつかなかった。脳みその普段使わない部分を久しぶりに使った気がした。