Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

モリス『ユートピアだより』

水曜2限の大学院の授業では、先週からウィリアム・モリスユートピアだより』を輪読している。今日はその2回目。

二次文献(解説書)でなく一次文献(古典的著作)を授業で読むのは2013年(コンドルセ)以来3年ぶりになる。正直に言って、予習がかなり大変なのだが、得られるものもそれだけ大きい。唯一の受講生Mさんがヴィクトリア朝期イギリスの社会経済史を専攻しているので、教える側の僕もその方面でプラス・アルファの解説をしてあげられないか、予習時にいろいろと調べて考えるわけである。これがものすごく勉強になる。いつかイギリス経済思想史の通史を書きたいと思っているので、今やっていることは将来的にものすごく役立つように思う。

しかし、悩ましいのは、授業の予習時間の確保に難儀していること。自分の研究や校務の隙間を縫って進めなければならないわけだが、そもそもその隙間がすでにほとんどない。今学期は学部4コマ、大学院2コマの計6コマなのだが、秋学期になると学部のほうが5コマに増えて、7月10日の研究生入試で中国人留学生のJさんが合格すると、大学院のほうも2コマ増えて4コマになり、合計9コマになる。千里山での教員生活19年にして、過去最高の授業コマ数である。授業準備が本当に間に合うのだろうか? 今もうすでに自転車操業なのに。

午後は方法論論文の執筆。相変わらず牛の歩みである。