Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

大学院生時代の宿題

昨日と打って変わって肌寒い1日。雪ではなく雨だったが。ヘアーズキタムラさんへ散髪に行く。

昨日の日記でも書いたことだが、7本目の英語論文"Burke’s Nuanced Praise of Smith’s Theory of Moral Sentiments: the Religious Character of Burke’s Notion of the Sublime in his Philosophical Enquiry"の公刊は本当にうれしい。

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https://kirkcenter.org/wp-content/uploads/2022/02/SBHT-2021.pdf

その喜びの余韻にまだ浸っている。初期バークの美学論文『崇高と美』は、もともと修士論文で扱おうとしてその難しさゆえに断念し、単著公刊(2009年)の際にも当時の能力的限界から論じることができず、四半世紀以上にわたる懸案だったのだ。これで大学院生時代の宿題をようやく片づけられた。

とはいえ、2002年度イギリス在外研究中の宿題がまだ残っている。政界に進出したバークが最初に出版した政治パンフレット『「現在の国情」論』である。これもまた相当に手強い著作で、おそらく内外のバーク研究者の誰一人としていまだに本格的な考察を行えていないはず。この著作を取り囲むコンテクストがあまりにも複雑なのだ。でも、だからこそ、自分がいつか取り組まねばならない。

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