Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

経済学史学会常任幹事会

10時半から13時半まで経済学史学会常任幹事会(オンライン)。残務も多く、これだけで1日の大半がつぶれてしまう。

こんな日であっても、「ロシア語の勉強を少しでも進めるぞ! 休まないぞ!」と奮起したものの、疲れ切った脳みそはなかなか動いてくれず。眠気で意識が遠くなったりして、あまり捗らず。長野『ゼロから始めるロシア語』の111ページ(第13課)まで読み進めたが、どれだけ頭に入ったかは微妙である。定動詞と不定動詞、完了体と不完了体の区別は、文法事項としてやはり高度。難しいね。

最近、語学は楽器(僕の場合はドラムだが)とかなり似ている、と痛切に感じている。いったん体に覚え込ませてしまえば、多少のブランクがあっても、元あったレベルにまですぐに復活させられる。ただ、体が覚え込むようになるまでには、相当な時間と情熱と集中力が必要で、それを惜しんでは永遠に上達しない。これまでのわが人生において、ドラムに対してほどの時間と情熱と集中力を、ロシア語・中国語に対して注いでこなかったわけだから、なかなか上達しないのは当然なのだ。注いだ時間と情熱と集中力の蓄積が一定量を超えてようやく初めて、上達を自分で感じられるようになるはずだ。思い返せば、中学・高校の頃は、朝から晩までドラムのことを考えている日が少なくなかった。大好きな曲にかぎって譜面がないものだから、曲を何度も何度も繰り返し聴いて、「このフレーズはどんなふうに叩いているんだ?」と想像力を駆使して、両手にスティック、眼前にまくらで、何時間もエアドラムしていた。それでも、僕のドラムは(ご存知の方はご存知だが)所詮あの程度である。いわんやロシア語・中国語をや!?  中学・高校の頃のドラムのような感じで、これから日々、ロシア語・中国語と接してゆきたいものである。

もうすぐ、ロシア語の勉強を本格再開して1か月になる。ほぼ毎日2~3時間くらい、勉強しているが、現時点での感想は「(なかなか覚えられないけど、)むっちゃ、おもしろい」。

ロシア語の「 Всем привет!(皆さん、こんにちは)」1つとっても、「Hi, everyone!」の意味だと丸暗記するだけではどうも落ち着かない、物足りない。文法的にどうなっているのかが、どうしても気になる。遠回りに見えて、理屈を追加するほうが、忘れにくいのだ。всемは「весь(すべて・全体)」の複数与格なので、「皆さんへ」の意となる(はず)。приветはприветствовать(挨拶する)という動詞の名詞形で「挨拶」の意となる(はず)。したがって、直訳は「皆さんへ、挨拶!」の意となる(はず)。でも、あくまで親しい友人同士、家族などの間で使われるくだけた挨拶で、見知らぬ人や公式な場で使われるものではないとのこと。

ロシア語の「Поехали!(さぁ一緒に行こう!)」は、ガガーリンが単独宇宙飛行の打ち上げの際に発した言葉らしいが、なぜ「поехать(乗り物で行く)」の過去形・複数の語尾(ли)なのか。これは文法的にはかなり高度で、未来の動作であっても、気持ちの上ではすでに「確実に起こる動作」になっている(つまり、促し・勧誘)、というニュアンスを表すために、完了体過去形を使うことがある、とのこと。日本語でも、過去形で促しを意味する例として、「さぁ買った買った~」(バナナの叩き売り)がある。

【5846】

2021年2月17日追記:今読んでいる『ゼロから始めるロシア語』の139ページに、以下のような記述・説明があった。「一緒に~しましょう」という誘いかけ(勧誘)の表現として、

過去形を用いた次のようなくだけた表現もよく使われます。
 Пошли! / Поехали! さあ、出かけよう。(歩いて/乗り物で)

卒業論文4本すべてが懸賞論文に入賞

日曜日ながら出勤日。娘を水泳教室に送ってから出町柳駅へ。午前中はロシア語の勉強。長野『ゼロから始めるロシア語』の73ページ(第8課)まで。午後は入試査定のための学部教授会、経済学会懸賞論文の審査会。弊ゼミから応募した4本の卒論すべてが入賞する(3等2本、佳作2本)。佳作の2本も個人的には3等以上の価値があると個人的には評価しているが、どうやら厳しめの審査員に当たってしまった模様。もっと高い評価が欲しかったが、それでも4人全員が無事に入賞できたことを素直に喜びたいと思う。僕自身が最も高く評価していた1本が選外になってしまう去年のような「番狂わせ」がなくて、本当に良かった。

【7179】

二度目の「比叡」

休日。息子と約束していた宝が池公園へ(娘は美容院)。往復とも叡山電車を利用したが、往路でタイミング良く観光電車「比叡」(ひらがなの「ひえい」が正しい表記のようだが)に乗車できて、息子は大喜び。息子にとっては2020年5月*1以来2度目の「比叡」体験である。しかも復路でも、自分たちのいるホームの隣ホームに停車してくれて、「比叡」を背景に満面の笑みを浮かべた息子の写真を撮ることができた。何ともラッキー。宝が池公園は日曜日にしてはさほど混雑しておらず、遊ばせるのにちょうど良い感じ。大好きな「きのこのぶらんぶらん(=バスケットブランコ)」をはじめとして、息子は望む遊具のほぼすべてを制覇した。僕自身にとっても、息子とたっぷり話すことができたうえ、好天にも恵まれ、格好の気分転換になった。

Сегодня был очень прекрасная погода. (今日はとても良い天気でした。)*2

子どもたちの就寝後、ロシア語の勉強。今や日課。これを少しでもやらないことには、落ち着かない。

【6535】

*1:https://nakcazawa.hatenablog.com/entry/20200524/1590326509

*2:キリル文字のキーボード配列がいまだになかなか覚えらず、この程度の文章を打つだけでもそれなりの時間を要している。

18期生卒業論文集の製本依頼

昨日の休日で心身ともにかなり回復。

午前中はロシア語の勉強。今日から4冊目の入門書を読み始める。入門書と言っても過去3冊よりは少しだけレベルの高いこれ。全205ページのうち43ページ(第4課)まで。

ゼロから始めるロシア語

ゼロから始めるロシア語

タイトルに偽りあり。決して「ゼロから」ではない。説明がかなり簡素なので、これが1冊目だったなら挫折していた可能性大。だが、入門書3冊を読み終えた後だと、この本の良さが身に染みる。超基本的なところはさらっと流しているぶん、過去3冊にはない「痒い所に手が届く」説明が随所に登場し、「これは盲点だった」と思わず感嘆の声を漏してしまう。一番最初の「文字と発音」の章からして、すでにそう。基本事項の復習を進めながら、新しいこともしっかり学べる。今後読み進めていくのが楽しみだ。

午後は生協のサービスカウンターに行き、18期生卒業論文集の製本を依頼する。14時半から20時過ぎまで某闇仕事に専念。あっと言う間に帰宅時刻になる。

【8516】

露和辞典を買いなおす

2月に入ってようやく2回目の休日。昨日ヘトヘトに疲れていたので10時半まで爆睡させてもらった。加えて、夕方までの自由時間をもらえた。ありがたい。

キッチンゴンにて昼食。こんなご時世にもかかわらず、行列ができるほどの繁盛ぶり。今日はちょっとリッチに、ポークカツにビーフカツを重ねたピネライス(税込990円)を。

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食後の散歩を兼ねて、高倉六角(キッチンゴン)から烏丸仏光寺(カフェヴェローチェ)へ移動し、読書タイム。8年前にあやまって断捨離してしまい、このたび買いなおしたこの本を一気に通読する。

超一級の史料であることは間違いないが、読んでみると、意外にまとまりがなく緊張感が希薄で、これが世界中を震撼させたものとは思えないほど。歴史的文脈を共有できなくなると読解が難しくなる典型例だな。

そして最後に、今日いちばんのお目当てとなる丸善ジュンク堂へ。学生時代(三十数年前!)に愛用していた露和辞典を買いなおす。博友社刊のこれがいちばん使い勝手が良い。税抜きで5,825円。けっこうする。学生時代に愛用していた初版は白黒印刷だったが、このたび今買った改訂版は二色刷である。時代は巡る。少し贅沢な昼御飯4〜5回分くらいの値段なので、そのぶんしっかり勉強して取り戻さないと。

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博友社ロシア語辞典

博友社ロシア語辞典

  • メディア: 単行本

晩ご飯は餃子だったが、一部は何と8歳の娘のお手製(もちろん妻の指導あり)。21時から22時まで、研究生志望の中国人留学生MさんとZOOM面談。俄仕込みの中国語を披露するも、語彙力が低すぎて…。

【7047】

65年の時を経て

午前中は民医連。午後から大学へ。経済学会懸賞論文の審査報告書の最終チェック&提出。某闇仕事。それから図書館へ。

1月31日の日記でロシア(キリル)文字での入力が可能になったことを書いたが、そのおかげでロシア語で書かれた本の蔵書状況も簡単に検索できるようになった。昨夜、本務校の図書館がチェルヌイシェフスキー『「J.S.ミル経済学原理」への評解』の原書(ロシア語)を所蔵していることがわかり、さっそく借り出してみた。1949年の出版(初版は1860年)で、本務校の蔵書となったの1956年。それから65年後の2021年に、僕によって初めて借り出された模様。ロシア語の勉強を再開していなければ、この出会いはなかった。この本が今日まで65年間も地下書庫で僕のような「誰か」を待っていたのかと思うと、なかなか感慨深い。本の状態は65年前の本とは思えないほど良い。

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↑左が原書 右は邦訳

チェルヌイシェフスキーのロシア語版Wikipediaを覗いたら、日本語版はもちろん英語版よりも数段詳しくて感動する。 https://tinyurl.com/ywtjfssn

ロシア語の勉強の息抜きに、こんなエッセイ集を読み始める。この人の文章には独特の風味がある。読ませる。

ロシア語の余白

ロシア語の余白

ロシア語の勉強は30数年前(学生時代)よりも今のほうが断然楽しくて面白い。ただ、ここ数日、関心と勉強がロシア語のほうに偏りつつあるので、中国語のほうも疎かにしないよう、気を付けないと。独学は最高の娯楽。

【9308】

単調な毎日だが

昨日で入試期間が終わり、今日から通常営業。午前中はロシア語の勉強。昨日から読み始めた3冊目の入門書を読了。何度も繰り返して読む価値のある良書であるな。*1午後は秋学期の成績の採点入力(終了)、18期生卒業論文集の編集(ほぼ終了)、経済学会懸賞論文の審査(ほぼ終了)など。加えて、レーニン自身が書いたロシア語文献に初めて試験的に目を通す(ほとんどまだ読めないが)。代わり映えのしない単調な毎日が続くが、研究のための仕込みの時期とはそもそもこういうもので、こういう時こそが学問的にいちばん充実しているのだ。

【6974】

*1:さっそく帰りの電車の中で、2巡目の勉強を開始する。今度は音声教材(CD)を聴きながら。

夢の中にまでロシア語が

昨日とほぼ同じ1日。午前中は語学の勉強。午後は入試関連業務、18期生卒業論文集の編集(未完)、経済学会懸賞論文の審査(未完)など。

語学の勉強だが、中国語のほうは宮岸雄介『文法からマスター!はじめての中国語』の2巡目。全191ページのうち99ページまでを音声教材(CD)を聴きながら。ロシア語のほうは(3冊目となる)この入門書を新たに手に取った。

CD付き オールカラー 基礎からレッスン はじめてのロシア語

CD付き オールカラー 基礎からレッスン はじめてのロシア語

  • 作者:柚木 かおり
  • 発売日: 2019/05/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

これも初級文法を中心とした入門書なので、当然のことながら1冊目(『ゼロからスタート ロシア語文法編』)・2冊目(『はじめてのロシア語 (講談社現代新書)』)との内容の重複が大きいが、むしろそれが復習になるし、他方で、重点を置いて解説している単元が微妙に異なり、相互に補完し合っている。本書は、動詞の不完了体・完了体についての解説が分厚く、たいへんわかりやすい。「第2前置格」なるものは初耳。また、使用されている例文の実用度が1・2冊目よりも高い気がする。「使ってみたい」と思わせる例文が多いのだ。全223ページのうち145ページまでを一気に読み進める。ただ、目次を見るかぎり、比較級・最上級や関係代名詞などはまたしても登場しない。これらの項目はどうやら中級に属するようだ。

最近は夢の中にまでロシア語の単語が登場するようになってきた。シドニーでの在外研究(2015年)をスタートした最初の2, 3週間と似ている。良い傾向である。

【6258】