Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

RUSH『R30』

R30 30TH アニヴァーサリー・ワールド・ツアー [DVD]

R30 30TH アニヴァーサリー・ワールド・ツアー [DVD]

DVD2枚+CD2枚、8400円。しかし世界で最もRUSHを愛するファンの一人であるのを自認しているnakcazawaとしては、5万円でも、10万円でも、買わないわけにいかない。

このDVD&CDセットは、一昨年のRUSH30周年記念ワールド・ツアーをドキュメントしたものである。DVD1に収められているのは、ドイツ・フランク フルトでのライブで、CD1&2はDVD1のオーディオCDである。

DVD1は収録時間2時間10分ほどで、これだけでも十分なヴォリュームがあるのだが、本来のセット・リストは3時間近かったはずなので、4、5曲カットされていることになる。つまり完全収録ではない。おぼろげな記憶に頼るなら、‘Red Secter A’、‘One Little Victory’といったあたりがカットされているような気がする。『Rush in Rio』とダブっていることと、完全収録するとCDが3枚になってしまうからだろう。その点が少しばかり残念だが、それ以外は申し分ない内容だ。

演奏の巧さ*1、音質の良さは想定内だったのだが、それに加えてカメラワークが素晴らしい。3人の足元をたくさん映してくれているため、新しい発見が多い。これまでシーケンサーだと思い込んでいたキーボードのフレーズが、実はGeddyやAlexが足を駆使してペダル演奏していたのを知って、かなり驚いた。とても人間技とは思えない。ドラムの真上に設置されたカメラからの映像も面白い。Neilのスティックさばきが一目でわかる。楽器を演奏する人は、演奏しない人の何倍も楽しめる映像だ。

本編以上に興味深かったのが、過去の貴重なライブ映像、インタビューを収録したボーナス・ディスクであるDVD2だ。1994年にカナダのテレビ番組に出演した時の映像(ジュノー賞殿堂入りセレモニー)が最大の驚き。カナダの国民的バンドと言われているが、その人気の高さは我々の想像が及ばないレベルだ。「カナダ人の誰もが知っている、聞いている、誇りに思っている」という感じである。そして、彼ら3人の結束がいかに強固か、彼らがいかに特殊な関係であるかが、どのインタビューからも容易にうかがうことができた。

付録にGeddyとAlexのサイン入りギター・ピック。*2

同じツアーの英国グラスゴーでのライブを生で観て感激の涙を流した。このDVDを観ていると、あの時の感動が甦る。20年以上も彼らのファンを続けてきて本当によかった。日本では人気がイマイチなので来日はないと思うけれど、たとえそうでもこれからもずっと応援していきたい。

*1:GeddyもAlexも乗りに乗っている。弾きまくっている。ただNeilのドラムは及第点だが最高ではない。本来の彼のプレイはもっとすごい。タムのチューニングがこれまでよりもかなり高めなのはなぜだろう?心境の変化?

*2:残念ながらNeilのサイン入りドラム・スティックはさすがに付いていない。