昨日に続いての好天。こんな日に部屋の中にとじこもるのはもったいない。幸いなことに今日は授業がない。そんなわけで、大学(研究室)に行くのをとりやめて、鴨川河川敷で勉強することに。
加茂大橋近くの日陰のベンチ*1で本を読み、メモをとる。目が少し疲れたら、周囲の景色を楽しんで目を休める。
隣りのベンチには水彩画に興じる初老の夫婦。時折お互いの絵に目をやっている。
すぐ後ろの広場では歌舞伎(あるいは能?)の稽古に勤しむ外国人男性。張りのある低音が辺りに響く。
眼前の小道を横切っていくリハビリ中とおぼしき老女と付き添いの看護婦さん。*2一歩一歩を確かめながら、ゆっくりと進んでいく。
中州には餌探しに耽る鴫。超然とした面持ちは哲学者のようにも見える。
遠方には新緑がまぶしい大文字山。僕が死んでも、百年後も、千年後も、同じ場所で存在感を示しているだろう。
雑然としているようで、不思議と統一感がとれている。僕が20年近く愛してやまない風景だ。
同じように「…について考える」にしても、どこで考えるかによって、どんな景色を見ながら考えるかによって、思考質それ自体が根本的に変わってしまうような気がしてならない。
経済観にしろ教育観にしろ、僕が「競争」「効率」よりも「共生」「連帯」という価値を優先する立場をとってしまうのは、この場所で思考し続けてきたせいかもしれない。*3
陽が少し傾いてきたので、散歩も兼ねて遠回りして帰宅。気持ちのいい汗をかいた。帰宅後も、後輩院生から頼まれた推薦状書きなど、少しだけ仕事(のようなもの)。
夕食後、Fさん(大家)宅に家賃を支払いに行く。今回が最後の支払い。まだ引っ越しまで2か月ほどあるとはいえ、8年間もお世話になった大家さんだし、人柄的にもこれ以上望みようのない人だったので、本当に名残惜しい。*4引っ越し後も「ご近所」としておつきあいをお願いしたい。
寝る前の10分に簡単ダンベル体操→◎(2セット)