Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

念願の「プラトン弁当」

夏爐


ゼミ合宿の打ち合わせのために、大学院生時代の指導教授であるS藤先生を訪ねる。火曜日は大学院ゼミの日ということで、ついでに見学させていただく。

僕の大学院時代にはすでに伝統になっていたのだが、大学院S藤ゼミは北大和川大学のキャンパスに近接するカフェ「夏爐(かろ)」で行なわれる。木々に覆われた洒落た外観はいかにも学生街のカフェといった趣き。昼食少し前の時刻に集まって、昼食を食べながら研究の進行状況など近況を報告しあい、食べ終わった頃からおもむろにテキストの内容へと入ってゆく。

大和川大学の学生として大学院生活を送った5年間、僕は毎週のように「夏爐」を訪れたが、貧乏学生の悲しさで、S藤先生が時々注文されていた「プラトン弁当」(1500円)だけはどうしても値段的に手が出なかった。就職したらぜひ食べてみたいと思っていたが、千里山大学に就職してからは「夏爐」を訪れる機会をすっかりなくしていた。本日、約8年ぶりに「夏爐」を訪れ、ようやく「プラトン弁当」を食べることができた。長年にわたる念願だったので、喜びもひとしお。「プラトン弁当」の名前の由来だが、これを食べたら哲人王としての知恵を会得できるわけではなく、単に「プラス・トンカツ・弁当」の略である。通常の弁当にトンカツがプラスされている。自分のゼミ生とプラトンの『饗宴』を読み進めている最中なので、奇妙な偶然を感じずにはいられなかった。

「夏爐」のすぐ前の公園の横を貨物列車用の線路(単線)が走っている。列車が通過することはほとんどなかった(1日に1〜2便?)ために、かつてはこの線路の踏切で足どめを食らうと留年するという噂がまことしやかに流布していた。しかし、8年の歳月の間に、この「留年踏切」は引退した模様だ。果たして北大和川大学の留年率は低下したのだろうか?

大学院ゼミ終了後、S藤先生の研究室で雑談。教育、研究、行政、その他いろいろなことを。気がつけば3時間以上も2人だけで話しこんでいた。何だかとても懐かしい気がしたが、もしかしたら初めてのことかもしれない。