Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

強化合宿(初日)

大学院師匠のS藤先生は来年3月北大和川大学を定年退職される。そのメモリアル企画として、先生と門下生5名で「保守主義」をテーマとする論文集を編むことになった。

昨年9月3日に打ち合わせ研究会を開催して企画の概要をメンバーに周知し*1、11月7日に先生と僕と担当編集者との3名で企画の詳細を詰めた*2。そして、今日と明日、1泊2日の強化合宿で、各自が持ち寄った初稿を入念にチェックするのである。

宿泊先は上本町のホテル「アウィーナ大阪」(公立大学共済が利用できる)にて。論文は全部で9本。S藤先生が(序章を含む)3章分、僕が2章分、後輩4名が各自1章を担当する。初日の今日は9本のうち5本を検討した。

S藤先生と僕が共編者なので、いきおい、S藤先生と僕が後輩院生の論文に注文をつけるということになるのだが、自分の担当した2章については、S藤先生の厳しいコメントを全身で浴びることになった。ここまで「針のむしろ」だったのは、学生時代以来、15年ぶりかもしれない。すり減ってヘトヘトになった。

厳しい研究会の後は、おいしい食事とお酒が待っていた。僕が弟子入りした20年前、S藤先生はまだ43歳で、今の僕より若い。当時の先生は「才気走る」or「殺気立つ」と表現したくなるほど、周囲の空気が緊迫感に満ちていた。ゼミの最中は安易な発言が許されない雰囲気があった。その頃と比べると、今のS藤先生はずいぶん穏和になられた気がする。相変わらず厳しいんだけれども、優しさが滲み出るような厳しさなのだ。夕食時、お孫さんのことを話されている時の幸せいっぱいの笑顔がとても印象的だった。

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