Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

古本まつり+スミスの会+旧友再会

秋の古本まつり


今日からついに11月。今年も残り2ヶ月となった。

昨日とはうって変わって、気持ちの良い秋晴れ。暖かくて過ごしやすい。「アダム・スミスの会」に出席するため京都へ。

アダム・スミスの会」は16時開始なので、それまでは百万遍知恩寺で開催されている*1「秋の古本まつり」に立ち寄り、掘り出し物を求めて徘徊する。

実はあまり期待していなかったのだが、意外や意外の大収穫であった。単著の公刊後に研究したいテーマの一つにメスマリズム(催眠療法)とフランス革命思想との関係があるのだが、そのメスマリズムに関する本を2冊も見つけることができた。

ウィーンから来た魔術師―精神医学の先駆者メスマーの生涯 (ヒーリング・ライブラリー)

ウィーンから来た魔術師―精神医学の先駆者メスマーの生涯 (ヒーリング・ライブラリー)

眠りの魔術師メスマー

眠りの魔術師メスマー

T中先生の研究室に立ち寄って、小一時間ほど収穫について雑談した後、東鴨川大・芝蘭会館へ移動する。16時から20時前まで「アダム・スミスの会」。アダム・スミスとバンジャマン・コンスタンとの思想的関係についての報告を聞く。

終了後、すぐさま出町柳駅ダッシュする。実は今日は18時から淀屋橋にて大学時代のサークル(劇団)仲間の飲み会(ミニ同窓会)が催されている。集まりの連絡を受けたのが学会出席の返事をした後だったものだから、飲み会には2次会から参加させてもらうことにした。ダッシュのかいあって、20時ちょうど発の出町柳淀屋橋行きの特急に乗りこむことができた。20時54分に淀屋橋に到着し、無事に旧友たちに合流できた。

久しぶりに京阪電車に乗ったのだが、丸太町・四条・五条の駅名は変わっているわ、駅名の表示プレートのデザインは変わっているわ、京阪特急の車内アナウンス(テープ)の声は男性から女性に変わっているわ、中之島線は開通しているわ、細かいところがずいぶんと様変わりしている。20年近く、僕の足となってくれた路線なので、何だか取り残されたようで、少しさびしい気分だ。

旧友たちとの飲み会は「最高に楽しかった!」の一言に尽きる。僕の1つ上、1つ下、2つ下という4学年そろい踏み。一緒に芝居を作っていた期間はたかだか1年半〜3年なのに、20年たってもこれだけ楽しい時間を過ごせるのは、一緒に過ごした時間がいかに濃密であったかの証だろう。

同級生のS藤君と梅田へ向かう帰り道、彼が脚本・演出を担当した公演の話になった。1990年5月の公演だ。僕は役者としてその公演に参加していた。公演最終日のラストシーン後の暗転中、お互いの健闘を称える固い握手を交わしたことを、僕も彼もはっきりと記憶していた。それはわずか数秒間の出来事だった。しかし僕たちにはこの上なく大切な数秒間だった。卒業後、職場が東京のS藤君とは2〜3年に1回会えるか会えないか程度のつきあいになっているけれども、その数秒間が18年たった今でもお互いを特別な存在としてつなぎ止めてくれているような気がしてならない。「いい40代にしような」と言い合って別れた。胸の内がほんのりと熱くなった。

芝居・・・「もう一度(公演を)やりたいか?」と問われると、にわかに「イエス」の返事はできないけれども、発声練習やエチュード練習だけなら、ぜひもう一度やってみたいな。自分の身体をもっと自分のものとして取り戻してみたい。

かなり飲んだので、筋トレは遠慮しておきます。

*1:10月30日から11月3日まで。