Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

J.S.ミル『経済学原理』

担当授業こそなかったものの、労働密度の高かった一日。

午前中は8期生が入れ替わり立ち替わり5名研究室に来訪。次回・次々回の報告の打ち合わせ。意外に疲弊する。

午後は、1時間ほどの小休止(疲労感が強くて研究室のソファーで横になった)の後、明日の授業(「ディベート入門」と大学院博士課程「経済学史特殊研究」)の予習に充てる。

博士課程の授業を担当するのは今年度が初めて。テキストはJ.S.ミル『経済学原理』。奇数週水曜4・5限なのだが、4月15日に初回の授業を行ってから、4月29日(祭日)・5月6日(祭日)・5月20日新型インフルエンザ)と3回連続で授業がなくなり、明日6月3日がようやく2回目の授業となる。いやぁ、長かった。

「序文」と「緒論」についての講義ノートを作成したのだが、『原理』本体を精読するのは初めてということもあって(だからこそテキストに選んだわけだが)、数分おきに新しい発見があり、時間を忘れるほど心を奪われてしまった。たしかにこの授業の予習はしんどいけれども、やったことすべてが研究に直結していて、やりがいがある。原書を図書館に借り出したりしているうちに、帰宅すべき時刻になってしまった。

4月19日に拙著合評会(近代経済学史研究会)で、R大K峯さんからバークとミルとの関係についてのこんな質問を寄せられたので、『原理』本体を読みながら、より深いレベルでこの問題を考えたいと思っている。学位審査会(6月23日)で同じ質問が出ないとも限らない。ミルの漸進的改良主義と比べるとバークのそれには「完成」という観点が弱く、その反面、「公共善」という観点が強い。このあたりに問題を解くヒントが隠されているのではないか。

HETSA事務局に誤植2か所を訂正した「改訂版」を送付し、差し替えをお願いしたところ、無事に受理された。安心した。経済学史学会関西部会幹事としての雑務も少しばかり。

ダンベル2セット。BGMは最近へヴィー・ローテーションのこれ。東京出張のお供でもあった。

THE EVERLASTING -魂宗久遠-

THE EVERLASTING -魂宗久遠-