Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

「西日本インカレ2015」で最優秀賞を受賞

日経ビジネス社の主催するプレゼン大会「西日本インカレ」に出場するようになって今年で5年目になる。2011年に10期生が初出場し、今年2015年は14期生が出場した。過去の戦績は、2013年に一度だけ本選へと駒を進めた(入賞はできなかった)以外はすべて予選で敗退。今年は2年ぶり2度目となる本選出場を果たした。チーム遥による「食品ロス削減へのアプローチ」である。そして今日がその本選であった。

結果から記せば、指導教員である僕自身がいちばん驚いているが、最優秀賞(=優勝)を受賞した。出場71チームの頂点に立つことができた。

素晴らしい結果を手にできたことは喜ばしいのだが、やはり教師としては結果よりもプロセスを重視したい。本選に進めたのは1チームだけだったが、予選で敗退した2チームもこれまでのどの学年にも負けない素晴らしいプレゼンを作り上げてくれた。3チームの間にさほど大きな実力差はない。チーム遥の優勝は他の2チームとの切磋琢磨がなければ成し遂げられなかった。インカレの準備を通じて14期生17名全員が素晴らしく成長してくれたことが、何よりも嬉しい。

僕は18世紀後半〜19世紀前半のイギリスの経済思想史が専門で、ビジネスプランニングに関する専門的トレーニングをまったく受けていない。いわばずぶの素人である。もちろんできるだけのサポートはしたが、自分に専門的知識がないために到達地点を具体的に示してあげられず、彼らと一緒に考えるくらいのことしかできなかった。しかし、だからこそ、教員が指導しすぎない「学生主体」のプレゼン作りを貫けたように思う。西日本インカレに限らず、学内のゼミ大会でもそうだが、最近どうも教員が学生を指導しすぎているプレゼンが多くなっている気がする。失敗させたくない親心なのかもしれないが、結論が見え見えの実証をやたらとやらせて(ほとんどが作業)、実は学生が自分の頭で考える機会を奪ってしまっているのではないか、と。そういう風潮への密かな対抗意識があって、「学生主体」のプレゼン作りにこだわってきた。時間はかかったが、ようやく結果が出た。その意味で今回の優勝は喜びよりも安堵感のほうが大きい。