Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

上海出張(初日)

関空を午後に出発する便でも学会の開催にはギリギリ間に合うのだが、ギリギリは嫌なので午前中に出発するいちばん遅い便(JAL)を選択する。とはいえ、京都から関空は遠い。10時15分発だと、8時15分に関空に到着せねばならず、そうなると6時15分に自宅を出発することになる。したがって5時起床である。さすがにちょいきつい。

関空からの道程はきわめて順調。オーストラリアと違って中国は近い(あたりまえ)。フライト時間は2時間半ほど。初めての渡中だったが、飛行機はJALだったし、空港まで上海財経大学の学生さんが迎えに来てくれたので、超らくちん。北海道へ出張するのと似たような感じ。

上海時刻13時半(日本より1時間遅い)くらいに宿泊ホテルHoward Johnson Caida Plazaへ到着する。今回は開催校である上海財経大学のご厚意で宿泊費はただ(開催校持ち)である。ついでに言うと、参加費・懇親会費もただで、僕の実質的な負担は往復のフライト代のみ。躍進を続ける中国の経済力のすごさを思い知らされる。

ホテルで軽く休憩をとった後、自分の研究発表の予行演習を行う。僕は明日の4番目、11時45分〜12時半に登壇する。持ち時間は45分だが、予行演習ではかなりゆっくりめに話して25分くらいで自分の発表を終えられたので、許容範囲であろう。場数のわりになかなかうまくならない。本当に嫌になる。

18時から市内のレストランでwelcome partyが行われた。相変わらず下手くそな自分の英会話力に凹む。しかし、ここ数年国際学会に参加し続けてきたかいあって、今回の参加者の多くが前々からの知り合いで、話し相手に事欠かないのがせめてもの救いである。先方は我慢してつきあってくれているだろうが。

HETSAメンバーのRyan Walter, Steve Kates, Craig Freedman, Jeremy Shearmurの諸氏は僕のことを覚えてくれていた。Katesさんは足がお悪いのか、杖をついていた。昨年のシドニーのHETSAでご一緒させてもらったMargaret Schabasさんも覚えてくれていた。昨年のマンチェスター大会に参加したこともあって、HETメンバーのJohn Vint, Terry Peach, Richard Van Den Bergさんとは特に話が弾んだ。James Forderさんとも少しだけ会話。覚えてくださっていた。嬉しかったのは、Bertram Schefoldさんが僕のことを覚えてくださっていたことである。しばしば来日されている方だが、直接お会いするのは(千里山で開催されたセミナー以来)十数年ぶり。共通の知人が多いので、話も弾んだ。welcome partyでは、Schefoldさん、Jeremy, Richard, Ryanに囲まれる座席になった。

日本からの参加者はspeakerとしては僕だけで、Terry Peachさんから、「なぜ今年は君だけなんだ?」と尋ねられ、答えに窮する。「おそらく日本のイギリス経済思想研究者はイギリス好きで、イギリスに行きたいからこそ学会にも参加するのではなかろうか」と勝手に想像して返答する。日本からは僕以外に、聴講者としてだが、若手マーシャル研究者のO君が参加していた。彼とは先々月メルボルン(HETSA)でも一緒になった。堪能な語学力の持ち主で、国際学会への参加がそれほど苦にならない様子で、うらやましいかぎりである。welcome partyの終了後、彼と2人でビールを味わう。