Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

悲報を受けて

代休。疲れがたまっているので、睡眠を重視し、とにかく体を休める。今日は寝ること以外にやったことと言えば、息子の水泳教室の送り迎え、ホームページ(来年度担当授業)の更新、入力し終えた来年度担当授業のシラバスの最終チェック(+この日記)くらいだろうか。ひたすらのんびりと過ごした。写真は息子を迎えに行った際、加茂大橋の上から写した鴨川。いつ見ても心が安らぐ景色だ。

来年度担当科目とその曜限はこんな感じになった。春学期10コマ、秋学期8コマだが、「大学院(M演習)」はおそらく履修者(主ゼミ生)ゼロで不開講になるので、実際は春学期9コマ、秋学期7コマとなるだろう。これに福井県立大での夏期集中講義「西洋経済史」が加わる。

http://www2.itc.kansai-u.ac.jp/~nakazawa/2023lecture.html

来年度秋学期の「経済学説史2」では、現在編集が佳境に入っている『経済学史入門―経済学方法論からのアプローチ』を教科書として使用する予定である。*1出版社のホームページにも予告が出たので、編集作業のピッチを上げて、4月には書店で無事に並んでいるようにしなければ。僕は編集以外に(自分の本来の専門からややずれるものの)「第1章 経済学誕生以前の経済認識の枠組みはいかなるものであったか――ポリュビオス、アウグスティヌス、マキャヴェリ」を担当した。*2

www.showado-kyoto.jp

高橋幸宏死去の悲報が届いてから早いもので4日が過ぎた。小学生の時にYMOの洗礼を受け、彼のドラミングのかっこ良さに魅了されたことは、僕のドラマー人生の原体験として、今もはっきりと心に刻まれている。*3それゆえ、かなり大きなショックをもってこの悲報を受け止めた。高橋幸宏が関わった楽曲は今でも結構好きでよく聴いている(個人的にはソロ(鈴木慶一の共作)の「左岸」とサディスティック・ミカ・バンドの「薔薇はプラズマ」が特に好きだ)。彼はヴォーカリスト、作曲家としても一流だと思うが、とりわけドラマーとしてはone and onlyと言えるほど個性的で、凡人の努力や工夫を寄せ付けない圧倒的な才能・センスを感じる。凡庸な表現になってしまうが、クールな熱さとでも言えようか。*4ただ、悲報が届いた後、Fence Of Defense(最近僕がいちばん偏愛しているバンド)の山田亘のドラミングが、幸宏とRushのNeil Peartの最良の部分を融合させたように突然聞こえ始めて気持ちが良く、それが喪失感を埋め合わせてくれて、何とも不思議な気分になった。Neilも幸宏も残念ながらもうこの世にはおらず、彼らの新しい演奏に触れたいという願いはもうかなわないけれども、FODの山田亘はバリバリの現役で健在だ。今はその喜びを噛みしめたい。それくらい山田亘のドラミングに惚れ込んでいる。

  • この「Seoul Music」こそ高橋幸宏のドラミングの特徴が最もよく出ている曲・演奏ではないだろうか。

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  • 「左岸」

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  • 「薔薇はプラズマ」

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【4417】

*1:実はこの書物の最初の企画は、日記には記録されていないが、2018年9月6日に開始された。https://nakcazawa.hatenablog.com/entry/20180906/p1 飛行機が飛ばなくて伊丹空港で僕とUEMYさんが立ち往生している際、そこに(後に共編者となる)KBさんがたまたま立ち寄られて、三者で自由な意見交換を行ったわけである。

*2:自分が本来書くべきかもしれない章(具体的には第2・3章)が若手2名の担当章とバッティングしてしまうため、編者の責任として身を引いた次第である。

*3:実家が営んでいた串カツ屋のカウンターで、割り箸をスティック代わりにして、YMOの「ライディーン」や「テクノポリス」のドラムのフレーズを真似して叩いていた。「うるさい」とよく父母に怒られた。

*4:しかも、セッションドラマーとしても一流で、自分を少し引っ込めて演奏するのも器用である。オフコース「眠れぬ夜」、南佳孝「モンロー・ウォーク」、矢沢永吉「時間よ止まれ」のドラムは幸宏である。