Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

老眼鏡を作る

一昨々日・一昨日の仕事での(老眼の進行に起因する)眼精疲労はかなり醜かった。同業者のSNSでそのことをつぶやいたら、今一緒に経済学史教科書を編集しているKBさんから、「眼鏡のことは、眼科より眼鏡店のほうがプロですよ」とアドバイスをいただいた。そこで早速今日の朝一で天六の眼鏡市場に行って、その場で老眼鏡を見立ててもらった。

もともと視力はさほど悪くなく、裸眼で0.8〜0.9を維持し続けてきたものだから、日常生活で眼鏡はずっと不要だった。ただ、両目とも乱視がけっこう強く、暗い場所、例えば映画館や劇場などでは、字幕や役者の表情がにじんで見えてしまうので、乱視矯正用の眼鏡だけはシドニー在外研究前に作り、必要に応じて使用していた。眼鏡とのつきあいはその程度だった。3年くらい前からだんだんと老眼の症状が出て来て、読書しづらいと感じるようになったため、眼科に行って処方箋を書いてもらい、それを持って眼鏡店で遠近両用の眼鏡を作ってもらったのが、2021年11月のことである。ところがその眼鏡が自分の目にまったく合わない。近くを見ても、遠くを見ても、すぐに目が痛くなり、15分とかけていられない。1か月ほど授業中などで練習してみたが、ダメであった。結局、裸眼での仕事の継続を余儀なくされたため、目にかかる負担を少しでも軽減すべく、拡大コピーで読むなど工夫を続けてみたのだが、今年に入ってから入試関連業務と経済学史教科書校正作業が連発したことにより、ついにギブアップした。「もうあかん、これ以上は無理や」と。

で、今日作ってもらったのは、もっぱら読書のための度数が単一のものである。今日はずっとそれをかけて仕事をしていたのだが、驚いたことに全然疲れない。さすがプロだけあって、レンズの度数の調整が絶妙で、すぐ手元の書類も、ほんの少し先のパソコンの画面も、どちらもよく見える。もちろん、かけたままで本棚のほうに目を向けると、さすがに本の背表紙の文字はぼやけてしまい、裸眼とまったく同じというわけにはいかないが、それでも最近経験した耐えがたい目の痛みを思い返すと、今日は天国のような快適さである。ここ1、2年間、頻繁に襲われていたあのどよーんとした疲労感も、かなり高い割合で眼精疲労が原因だったのではないかとか邪推するくらいに、今日の仕事(経済学史教科書三校ゲラのチェック+書評執筆)は超快適で、まったく疲れなかった。これで以前のように本をバリバリ読み進められるようになったらいいな。

明日から2泊3日の長崎出張である。長崎を訪れるのは初めてなので、大いに楽しみにしている。長時間の移動も、今日作った老眼鏡が目に合ってくれたおかげで、読書や執筆を楽しむ時間になってくれそうだ。今日も休肝日とする。

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