Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

経過報告

ネット環境がようやく復旧。久々の更新である。

京都から茨木に転居して一ヶ月が過ぎたが、なかなか身辺が落ち着かない。新居はいまだにごった返している。前の家よりもひとまわり大きい住居なので、それに合わせて家具・家具をかなり新調した。それに伴って発生した大量のゴミ類がいまだにきちんと処分できずにいる。自分の家なのにとても落ちつけるムードではない。茨木市のゴミ回収のやり方は京都市とかなり違っていて、しかもこの4月から微妙な変更もあって、それを十分に理解できずにいるうちに*1、いつの間にやら回収日は過ぎ去り、ゴミ類は家の中に残存する。そこに新学期のドタバタ*2が重なったものだから、混乱の極みである。よくわからなくて市役所の環境事業課の窓口にまで足を運んだほどだ。カオスな日々を何とかやり過ごすだけで精一杯で、ネットのプロバイダ契約も大幅に遅れ(プロバイダを変更した)、ネット環境の復旧だけでもこんなにも時間を要してしまった。そんなわけで、平穏な生活を取り戻すにはもうしばらく時間が必要だ。今はまだ精神的な余裕がない。以前のような毎日更新を再開できるのは、早くてGW以後になりそうだ。

しかし、久しぶりの更新なので、近況めいたことを少しばかり雑感風に記しておこう。

この3月から淡路駅に特急が停車するようになったこともあり、茨木新居から千里山大研究室まで最短30分と少しで到着してしまう。*3それまでは1時間35分かかっていたわけだから、通勤環境は本当に劇的に改善された。身体への負担は大幅減。しかし、悲しいかな、それ以上に仕事が増加。平日だけでは仕事を終わらせることができず、休日出勤もちょこちょこ行っているので、新居周辺の散策はそれほどできていない。

茨木は大阪(梅田)に出るのにも京都(河原町)に出るのにも便利なことは確か。*4近所に比較的大きなジャスコがあって、そこだけで大概のものが揃えられてしまう。*5他の店に行く用事が発生しない。だから余計に新居周辺を散策する機会が生じない。

昔からウォーターフロントが大好きなので、先日、近くを流れる安威川の河川敷公園まで足をのばしてみた。残念ながら鴨川の魅力には遠く及ばない。だだっ広いだけで何もない。目に入るのは犬の散歩とジョギングを楽しむ人々くらい。殺風景である。この安威川に象徴されるように、平和で穏やかで便利なんだけど色気に欠ける町、というのが僕の茨木に対する第一印象だ。

この1年間の研究計画はこんな感じになっている。

  • 単著(学位論文)を出版してくれる出版社が決定。原稿の入稿締切は10月。今年度の最重要課題。
  • 千里山大の同僚との共同研究「ビジネス・エシックス」の研究成果論文の執筆。来年1月末締切。
  • 新たに2つ共同研究グループに所属。その分担研究者としての仕事が始まる。「啓蒙と経済学」「ビジネス・エシックス(千里山大以外のスタッフと)」。前者は恩師T中先生がチーフで科研内定。後者は新機軸。去年の社会思想史学会で懇意になったHosenさんからの誘い。寄稿論文は論文集として出版予定。
  • 母校北大和川大のグループで社会思想史の教科書の共同執筆。バークとペインの論争の章を担当。来年2月締切。論争の経過をただ紹介するだけでは芸がないから、樋口陽一の人権論もうまく加味したいな。
  • 4月:T中ゼミの後輩T堂さんとの初めてのジョイント論文(研究ノート)を脱稿したばかり。近日中に千里山大学の『経済論集』に投稿予定。彼とは奇遇にも「ビジネス・エシックス」プロジェクトでもご一緒することになった。
  • 5月:経済学史学会全国大会。フォーラムの特定質問者。「ビジネス・エシックス」打ち合わせ。
  • 7月:マルサス学会。研究報告したかったが、さすがにこの時期は自分の本の執筆に専念すべきだろう。
  • 10月:社会思想史学会。セッションの司会者。

勤務先での事務的な仕事は今のところこんな感じ。

  • 4月:全学の某委員会の委員を新たに命じられる。任期は1年。気が重い。執行部の仕事との兼ね合いが大変。
  • 経済学部学生主任としての仕事は想像以上の難儀。学生の自治組織の改革が焦眉の課題。
  • 5月:フレッシュマン・セミナーの引率。教育懇談会。
  • 7月:公開講座(経済政治研究所)講師。何をしゃべるか、まだ全く考えていない。
  • 8〜9月:地方教育懇談会への出張。東京・名古屋・姫路の担当になりそう。
  • 執行部の任期は9月末まで。無事に解放してもらえるかな?

教育関係、その他

  • 日本イギリス哲学会と教授会・春為会(退職者送別会)の日程が重なったため、学会のほうをやむなく欠席。また、畏友H大Gさんから院生の研究報告(バーク!)の討論者を依頼されたが、引越しと日程が重なってしまい、こちらもやむなく辞退。
  • ロシア語の勉強を約10年ぶりに再開。履修者ゼロだと予想して担当を引き受けたロシア語の外書講読だが、履修登録者が1名あり、開講することになってしまった。久しぶりにロシア語文献に目を通してみたが、文法は忘れていないが、基本語彙の忘却が甚だしい。勘を取り戻すために、某公共放送のロシア語会話を見始める。昔に比べて内容がかなりショーアップされていてびっくり。見ていて楽しいけれど、進度が著しく遅いので、これではロシア語学習に必要な文法事項は網羅されそうにない。過度な期待は禁物だな。しかし音声なしのロシア語学習が無意味なことは、これまでの経験上よくわかっている。巧く利用したいものだ。
  • ロシア語会話を視聴し始めたついでに、高校講座世界史も視聴し始めた(録画してストック)。経済学説史の講義のネタになってくれるだろう。アメリカ独立革命フランス革命と言っても、大半の学生が日本史選択のため世界史的事件に対してピンとこないわけだから、何らかの手段を講じて補う必要がある。山内昌之さん、大久保桂子さんといった著名な研究者が続々と登場する贅沢な講師ラインアップ。
  • 目下6期ゼミ生(3回生)17名は6期ならではのゼミ運営スタイルを打ち立てるべく奮闘中。18日のゼミが実質的な第1回だったのにもかかわらず、2回生1名の見学者あり、5期生(4回生)4名の乱入ありと、報告者にプレッシャーがかかる材料が勢ぞろい。しかしA君・O君・Y君は見事にプレッシャーに打ち勝って活気あるゼミに仕上げてくれた。大したものである。今後の6期ゼミには大いに期待が持てそうだ。
  • 「経済学説史」を聴講する学生の私語が今年は特にひどい。私語をやめさせるのにエネルギーを消耗して、講義本体のほうにエネルギーが残らない。例年と比べると出席率が高いので(そのこと自体は喜ばしいのだが)、私語スポットがあちこちに散在し、あちらを注意していると、こちらが話し始めるという始末で、さながらもぐら叩きである。確かに教室環境はかなり悪いが、それは僕としてもどうしようもない。出席者数の減少を期待しなければならないのは、講義担当者としては悲しいことだ。
  • 千里山大学「教えと学びのショーケース」に昨年度後期に担当した「経済学特殊講義6」の配布レジュメが公開されている。http://www.sc.kansai-u.ac.jp/STL/Lea_sc1.php?id=keizaigaku
  • たくさんの著書、論文、お手紙をこの一ヶ月余りに頂戴した。返事(礼状)書きが遅れてしまい、申し訳なく思っている。H野さん、W辺さん、O田川さん、Y中さん、I井さん、K峯さん、M園さん、M嶋さん、K島さん、他多数。
  • 自分自身の研究に直結する文献を大学院の授業で読める東鴨川大はやはり羨ましい。コモンウェルスマン、僕も一緒に読みたかった。でも千里山大も負けないぞ。
  • 部屋が広くなったおかげで、ここ数年押入れの中で眠り続けていたエレピが表舞台に復活。指はすっかり動かなくなっているが、それでも鍵盤と戯れる時間は格別だ。
  • ダンベル体操は続けている。某所に記録中。
  • 引越運搬中に買ったばかりの加湿器が破損。わずか半月の短い一生であった。悲しい。
  • 気管支炎のほうは表面上はほぼ完治しているが、少し問題が残っている。肺に抗生物質が残存しているような気持ち悪さがある。唾液がずっと薬くさいのだ。痰の量も病気前と比べて多い。完治しているようだけれども、少しずつ何かが以前と比べて違うのだ。
  • 某公共放送で4月5日に放映された「世界のドキュメンタリー イギリス 感情をどうコントロールするか」、4月8日に放映された「ETV特集 〝叱る〟を考える」はともに素晴らしい内容だった。今後の僕の教師生活に大きな影響を与えてくれそう。
  • 就職活動中の5期生が徐々に内定を獲得しつつある。すでに就職活動を終えたゼミ生もいる。超売り手市場である。好況はありがたいことだが、不況のどん底だった3年前、2期生の苦渋に満ちた就職活動を思い返すと、隔世の感がある。特に5期生が2期生より優秀なわけではない。すべては景気という偶然のなせるわざなのだ。5期生には企業からの高い評価を実力と勘違いして奢ったりせず、地道にコツコツと精進し続けてもらいたい。
  • DVD『THANKS 25TH ANNIVERSARY LOUDNESS LIVE AT INTERNATIONAL FORUM 20061125 [DVD]』は最高だ。ニ井原実かっこよすぎるぞ。「Let It Go」のイントロが聞こえてきたとき不覚にも目頭が熱くなった。いくら25周年記念ライブとはいえ、二井原不在時の「Soldier Of Fortune」「Pray For The Dead」まで演ったのにはびっくり。「Loudness」はオリジナルキーでの演奏がやっぱりいいね。
  • 上野洋子の20周年記念ライブのDVD、RushとDream Theaterの新譜の発売が近い。
  • 涙目だったピンクの電話機君はハッピーな毎日を送っているようだ。良かった、良かった。

やはり20年住んだ土地を離れるのは容易ではないな。心を置き去りにしてきたような気分だ。もっとも、住めば都という言葉もあるから、そのうちこの町にも少しずつ馴染んでいくのだろう。駅の反対側の商店街はけっこう活気に溢れている感じだ。そのうちにゆっくり探索してみたい。

*1:回収してもらえる家電と回収してもらえない家電の区別。大型段ボールは資源ごみ?粗大ゴミ?古紙類?

*2:学部事務室が廃止され教務センターに一元化されてから初めて迎えた新学期だったため、それまでとまったく勝手が違っていた。

*3:新居から阪急茨木市駅まで徒歩5分もかからない。

*4:だから整体は引越し前と同じくF井さんのところに通っている。

*5:ジャスコが近所にあるおかげで、大好物の「小麦ブランのフレーク」(トップバリューブランド)が簡単に手に入るようになった。朝食が嬉しい。