Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

経済理論史研究会@慶大

今年3月25日*1以来、2度めの理論史研参加。

この半年ほどの間に、深草駅前大学のK峯さんや科研メンバーであるI藤さんらを介して、かなり多くの関東の同業者と知り合いになることができて、一人で東京に乗り込むことへの抵抗もほとんどなくなった。しかも、この2,3年、勤務先の個人研究費のみならず、別口の研究資金を多数獲得できている(勤務先の研究所、科研×2)ので、出張旅費の心配もほとんど要らない状態だ。そして、今回の共通テーマは「18世紀における信用」。僕は18世紀が専門だし、3人の報告者のうちの1人は、合同ゼミのパートナーでもあるH大のG藤さん。企画者は今月18日のおけいはん研で僕の討論相手を務めてくださったI藤さん。これだけ揃えば行くしかありまへん。

慶大の最寄り駅は品川の隣駅の田町。今回実感したのだが、品川に新幹線の駅ができて、東京出張は本当に便利になった。京都の自宅を出てから慶大の会場に入るまで3時間かからなかった。これは在来線で姫路の郊外に行く感覚に近い。実家に帰省する場合と要する時間があまり変わらないのは複雑な気分。

結論から記せば、今回の出張の収穫は超巨大。イギリスでの文献調査旅行を中止してたのは大正解。もし中止せずに行っていたら、帰国直後だから、疲労で理論史研には参加しなかっただろう。

G藤さん以外の2名の報告者N山さん、S本さんはそれぞれ英文学、西洋史のご出身。だから、18世紀における信用の描き方も経済思想史のオーソドックスな手法から一線を画しているのだが、僕自身、純粋に経済学的な方法からはほど遠く、英文学や西洋史といった周辺領域の知見を総動員する形で自分の研究を進めてきたので、両報告からは刺激を受けまくった。自分の研究にもただちに参照できそうな数多くの有益な文献を教えていただいた。先日脱稿したばかりの書評Gareth Stedman Jones, An End to PovertyがS本報告に登場。やはり広く読まれている本なのだな。書評を仕上げるのにはかなり難儀したが、書評執筆依頼がなければ読んでいなかったことは確実。読んでいてよかった。

懇親会は研究会本体以上に充実。S本さんには京都でのイギリス近世史関係の研究会に誘っていただくようお願いした。N山さんは僕の勤務先である千里山大のご出身で、僕の同僚(同期)のLさんと学生時代の友人であるとも判明。世界は狭いよな。K悦大K保さん、TH大F谷さんの知遇も得る。K保さんと19世紀前半のイギリス経済学の知的状況について語りまくる。大いに盛り上がる。ステュアートなF谷さんの関西進出(研究会での報告)のお世話を約束した。

Gさんと直接会談によって、5期生との合同ゼミは12月2〜4日(@H大)で決定。2日は前々からアダム・スミスの会(@東鴨川大)で研究報告をすることになっているので、僕は研究会終了後大急ぎで東京に向かい、5期生に途中合流することになる。H大との合同ゼミの日程が確定したので、それに応じて6期生の初合宿の日程も、その前週の11月25・26日でほぼ確定。11月最終週か12月第1週に学内ゼミナール大会が開催されることになっており、それには4期生と6期生が参加するから、ちょうどこのあたりが秋学期の修羅場になりそう。