Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

ISUS 2014(2日目)

朝から夕方まで3つのセッション(午前1つ、午後2つ)にフル参加する。

最初のセッションで自分の報告を行った。報告それ自体は(練習の甲斐あって)まずまずもできだったように思う。しかし! しかし、である。同じ時間帯の裏番組に強力なものがいくつもあったようで、僕の所属するセッション(Utilitarianism and Economic Thought、3報告)の会場では閑古鳥が鳴いてしまった。純粋な外国人のオーディエンスはゼロ。僕のすぐ前の順番で報告されたMichael Quinnさんが(半ばお情けで?)残ってくれていただけ。日本人のオーディエンスも2名。このような状況でテンション上げて英語で発表するのは、正直、精神的にちょっときつかった。

この国際功利主義学会には経済思想史畑の参加者がもともと少ないので、パラレルセッションの数が多い場合には十分に起こりうる事態で、要するに運が悪かったわけだが、それでもさすがに凹んだ。「いったい何しに来たんやろう?」って。

しかし、自分の力不足もあったかも。外国人研究者の関心を惹くようなペーパーを書けていないということだし。聴衆を本気で集めたければ、集められるように努力、工夫をしろ、ということだ。自らの力不足を素直に認めて、気を取り直して、また明日から研究生活に励むしかない。

午後のセッションでは若手日本人研究者の活躍が目立った。特に同志社大学修士課程の院生MRTさん(専門はミル政治思想)は、初めての学会報告が修士課程在籍中、しかも国際学会(英語)でということだけでも驚嘆すべきだが、もっと驚嘆したのはその英語力の高さで、話すことも、書くことも、群を抜いていた。自身の報告での質疑応答もほぼ完璧だったし、他の方の研究報告に対しても積極的に質問をぶつけていた。恐ろしい若手が登場したものだ。

ネイティブの英語は相変わらず全然聞き取れない。こんな低レベルな英語力で来年在外研究に出られるのだろうか。不安になってきた。

憂さ晴らしというわけではないが、せっかく横浜に来ているわけだし、夜がたまたま1人になったので、横浜駅西口近くの路地「狸小路」にある焼鳥屋「お加代」に行ってみることにする。以前「吉田類の酒場放浪記」で紹介されていた店だ。カウンターだけの小さなお店なので、一人の時でないとなかなか足を運べない。

案の定、大繁盛していたが、最後の一席に何とか座れた。料理は評判通りのクオリティ。お隣りのお客さんも「ここは何でもおいしい」と。 確かに。特に「シロ」(ホルモン)が美味だったかな。しかも安い。店主との会話も弾み(撮影裏話も聞かせてもらった)、楽しい。こりゃ、繁盛するはずだ。大満足でホテルへ帰還する。

【9280】