Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

オーストラリア旅日記

nakcazawa@hetsa2009


何度も書いていることだが、今回のオーストラリア出張は、昨年に続いて、オーストラリア経済学史学会(HETSA)の年次大会に参加して、研究発表を行うためである。昨年(第21回大会)はシドニー郊外のパラマッタ(The University of Western Sydney, Parramatta Campus)で開催されたが、今年(第22回大会)はパース郊外のフリーマントル(The University of Notre Dame, Fremantle Campus)での開催であった。

大会は7月14日から17日までの4日間(14日のみ夕刻からスタート)。13日の早朝に京都の自宅を出て、13日深夜にフリーマントルに到着。18日の昼前にフリーマントルを出て、19日の昼前に京都の自宅に到着。校務との兼ね合いで、2度目の渡豪のスケジュールは相当にタイトなものになってしまった。おまけに、10・11日の福岡出張(マルサス学会)を終えてすぐさま渡豪しなければならなかったため、出発前からすでに疲労困憊していた。到着後も、自分の研究報告の準備をするだけで残されたわずかなエネルギーを使い切ってしまった感じで、フリーマントルという街を楽しむ時間的・体力的・精神的余裕はほとんどなかった。

何とももったいない出張であったが、しかし、そんな状況にあっても強く印象づけられたのは、フリーマントルの風光明媚さである。もう一度訪れたくなるたいへん美しい町だった。南半球なので、季節は日本と逆で冬なのだが、インド洋に面している西海岸の気候なので、日本と比べるとかなり穏やかだ。肌寒さは感じない。

どんな町だったのか、写真で簡単に振り返ってみたい。

これが僕の宿泊したホテル。外観の豪華さにビビった(選択肢がここくらいしかなかった)。円高がありがたかった。

ホテルの部屋の窓からの景色。ハーバーが見える。

ハーバーに近づいてみる。

眼前に広がるインド洋。左手にハーバー、右手にドック。

夜のドックは幻想的なムードを醸し出している。

フリーマントル中心部の町並み。

会場校(The University of Notre Dame, Fremantle Campus)での記念撮影。

学会が行われた経営学部の建物。昔はホテルとして使用されていて、大学が建物を買い取ったようだ。ホテルのロゴがそのまま残されている(日本では考えられない)。

これも大学の建物。風格があるなぁ。

2度利用したフィッシュ・バーのサイン。魚介類が新鮮で、注文した料理すべてが美味。特にムール貝は最高だったな。いくら新鮮な魚介類を売りにしているとはいえ、トイレまでこの豪華さ。まるで水族館である。

オーストラリアでは男子トイレ・女子トイレとも同じ青でサインが書かれているので要注意だ。日本の習慣と違うので、つい間違えてしまいやすい。実際、僕も一度間違えそうになった。

基本的にカラッと乾燥した気候なのだが、突如としてスコールのような大雨が降ってきた。でも5分と続かなかった。すぐにやんでしまった。そして、濡れた道路もすぐに乾いてしまった。何だか騙されているような不思議な気分。

小さな町なのだが、日本の食材は簡単に手に入る。

このように写真を並べると、観光を堪能したかのように思われてしまうが、現実はまったくの逆。ホテルと学会会場を往復する毎日で、その十数分ほどの通勤(?)時間を利用して、何とか写真を撮った。

今回の学会にはイギリス経済思想史研究の重鎮ドナルド・ウィンチ教授がイギリスから特別ゲストとして招かれていた。タイトなスケジュールにもかかわらず、僕が参加を決めた理由の一つとして、「ウィンチ教授と話ができるかも!」という期待があった。僕はウィンチ教授の業績から甚大な影響を受けている。お尋ねしたいことが山のようにあった。そして、実際、一対一で話をする機会を得たのだが、脳みそが疲れきっていたため、何を話したのか、ほとんど記憶に残っていない。挨拶を交わす程度のことしかできなかったかもしれない。まったくもったいないことをした。万全の体調で参加できなかったことが悔やまれる。しかし、これが今の僕の実力なのだから、仕方がない。

日本からの参加者は僕以外に6名(そのうち2名が大学院生)。僕と同じくマルサス学会とのダブルヘッダーで参加されていたTMさんの存在は、特に心強かった。

潜伏期間があるようだが、今のところ、心配していた新型インフルエンザの襲撃は受けなかった模様。この点はほっとしている。

オーストラリアは、ヨーロッパやアメリカと比べると、時差がほとんどないのは助かるけれども、それでも移動にほぼ一日を要するし、食べ物も重すぎて自分の舌に合わないので、まったく「オーストラリア出張大好き」になれない。関空に着いたら、まっ先に空港内のローソンに向かい、梅しそのおにぎりと納豆の巻き寿司を食べた。たまらないおいしさだった。

・・・てな感じで旅日記をだらだらと書きつつ、明日からの職場復帰に備えて体調を整える一日を過ごしたのであった。

腹筋2セット。