Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

英語の感覚(シドニー100日目)

今日の昼食


シドニー生活もついに100日目の大台に乗った。こちらに日本人の知り合いは一人もいないので、スカイプで妻子やゼミ生と会話する時以外、日本語をしゃべる機会はない。どっぷり英語漬けの生活である。そのせいか最近では、簡単な表現であれば、頭の中で日本語に変換せずに、英語のままで意味を理解できる場面も増えてきた。(日本に帰国して数日もたてばその勘も抜けてしまうだろうけれど。)

耳から音として入ってきた英語は、入ってきたとたんに消えてしまうので、反芻する余裕はない。意味を理解してそれで終わりという場合がほとんどだ。しかし、看板に書かれた英語は、反芻できるせいか、意味をとった後で「こういう言い方をするのかぁ」と感心することが多い。例えば、これらは今朝の通勤電車の車内表示なのだが。

↓「車両と車両の間を移動しないでください」の意味だが、ここで"travel"という語を使う発想は僕にはない。

↓僕の発想だと"on the train"でなく"in the train"になってしまう。"if danger present"という表現はまず思いつかない。なぜcarriageやcrewにa/theが付かず複数形にもならないのかわからない。

学び始めて三十数年たっても、英語の感覚がいまだにうまくつかめない。英語道は本当に険しい。

今日も終日、研究室で文献と格闘する。ここ10日間ほどの勉強で、これまでうまく調理(論文化)できなかったバーク『崇高と美』の調理法が見えてきた。『崇高と美』を単体で取り上げても経済思想史の論文にならないので、経済思想との接点を20年近く探してきた。ようやく掘り当てた気がする。しかし、頭をフル回転させてきたので、さすがに疲れた。