Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

「経済学説史1」採点結果

夜、採点を終える。こんな結果になった。

履修者204 / 受験者195 / 秀6 / 優28 / 良59 / 可98 / 不可4(受験者の合格率97.9%)

「可」が多くなったのに対して、「不可」が少なくなっている。就職活動の長期化で授業に出席できない学生への配慮という側面もあるのだが、教科書『ビジネス倫理の論じ方』の任意の章の要約(1000〜1200字)を「可」の必要十分条件として明確に定めている。ただ、出席していない学生は要約しかできない(論評・コメント(1000〜1200字)をする能力がない)ので、「良」以上の成績を修得することはまず不可能である。レポート試験だが、ネットからのコピペ答案がようやくゼロになった。ここまで周知徹底させるのに5年ほどかかった。

とにかく、多少へたくそでもかまわないから、教科書の該当章を既定の文字数(1000〜1200字)で要約させる。汗を流させる。ずるをさせない。真面目にやることがいちばん報われる。就職活動を理由とした甘えを許さない。ここ数年間、それを学生に理解させようと努めてきた。

自分の科目の採点結果だけ厳しくしても、他のもっとやさしい先生の科目へと逃げ出すだけで、教育効果はほとんどないのが実状である(実際、十数年前は受験者の半分以下にしか単位を認めていなかった)。そこで、正しいレポートの書き方(フォーマット)を何度も丁寧に教え、形式の遵守が単位修得につながることを体で覚えさせようとした。

だから、この成績分布(数字)が独り歩きして、「nakcazawaは単位を乱発している」と誤解して欲しくない。必ずしも「単位が甘い=学生をスポイルしている」ではない。試行錯誤の末にたどりついた、僕なりの教育メソッドの一端である。