Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

Bruceさんの講義(ブリズベン12日目)

研修は今日を含めて残り2日。CLILの方法論にもとづくテキスト加工を終わらせる。最終日の明日、プレゼン。

昨日Bruceさんに連れて行ってもらった学食のヴェトナム・チキンカレーがたいへんおいしかったので、2日連続で同じものをとる。

14時から16時までBruceさんご担当の講義(入門マクロ)を聴講させていただく。世界各国の成長の比較など具体例が多い。成長の原因に学生の関心を向けさせることに力点が置かれている。成長と発展(開発)の違い、および、法や民主主義など制度の役割の説明に重点を置く、かなり個性的な講義内容になっている。形式的には普通の講義で、トリッキーなことは何一つしていないが、コンテンツが素晴らしい。練り込まれている。

本人は「僕の講義はオールドスタイルだから」と謙遜されるが、知的好奇心を刺激し続ける内容なので、聞き手を飽きさせることがない。引きこまれた。あっという間の2時間だった。ご本人は履修者に比して出席者数が少ないのを気にしておられる様子。だから、僕の好意的な反応をたいそう喜んでくださった。今日のBruceさんの講義は、2週間のブリズベン滞在の最大の収穫だな、間違いなく。

Bruceさんの講義にかぎらず、受講している研修とは直接関係のないところで発見が多かった。例えば、世界各国から多数の留学生を集めているクイーンズランド大学なので、イスラム系の女子学生の服装への対応をに対して、千里山大学の将来のためにも観察してみた。顔をすべて覆うヴェール(目しか出していない、ただし布の色は黒ではなくピンクがかった白)の着用が認められていた。Bruceさんが講義を行った大教室はバリアフリーが徹底していて、教室への入退室がきわめて容易なうえ、車椅子のための座席スペースも確保されている。要するに、様々な次元のマイノリティーへの配慮が、日本のまったく及ばないレベルで進んでいるように見受けられた。

夕食はTさんと韓国料理店へ。安くて美味。もっとはやくから行くべきだった。寿司屋より断然良い。