Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

18期生卒業論文報告会

2年半にわたるゼミ活動の最後を締めくくる恒例行事「卒業論文報告会」を開催した。例年であれば4回生のご家族を招待するのだが、今回はなかなか収束しないコロナ禍を考慮せざるをえず、参加者を学生(4回生=18期生、3回生=19期生)に限定し、ご家族には報告会を動画撮影したものを後日オンデマンド配信することにした。開催日も例年であれば1月9日(成人の日を含む3連休の土曜日)なのだが、ご家族を招待できないため、平日(普段ゼミのある木曜日)開催とした。

これまでの卒業論文報告会の記録は以下。

報告者は16名。18期生はもともと17名いるわけだが、現在2名が休学中で、卒論を提出したのは15名。残る1名は17期生YMSK君で、昨年卒業できていたのだが、就職活動をやりなおす関係で計画的に留年(卒論未提出)し、18期生に加わって報告してくれた。19期生(3回生)17名には18期生の卒論のコメンテーターを割り当てた。報告者の持ち時間は15分(プレゼン10分、質疑応答5分)。

自分でもちょっと口うるさいと思いつつも、絶対に感染者を出すわけにはいかないので、マスクの着用、飲食の注意などを入念に。12時50分開始、18時半終了。

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結論を記すと、とても質の高い報告会であった。もともと全般的に18期生の卒論はこれまでのどの学年よりも出来が良いのだが、彼らの多くが10分という制限時間内に自分の卒論の内容をプレゼンできるよう、予行演習をしていた。19期生のコメントも思い付きや付け焼刃ではなく時間をかけて入念に準備したことがうかがえる鋭い内容のものが多かった。たいしたもんだ(お世辞ではなく)。

16名のうち4名(FKHRさん、WKBYSさん、YMSTさん、YMSK君)に経済学会懸賞論文への挑戦を促したが、残り12名の卒論のクオリティが決して低いわけではない。経済学よりも哲学・心理学・歴史学等との関連が濃厚なために審査員(経済学部の同僚)からの高評価を得ることが難しいと判断しただけで、入賞を意識しすぎて経済学的分析を無理やり追加したりすると、むしろ書き手が本当に書きたいことから遠ざかってしまう(≒魂が抜け落ちてしまう)のを危惧したにすぎない。学部生の卒論に関しては、本人の納得・やりきった感を最優先したい。「自分でないと書けない」「この問題にケリをつけないと私は社会に出られない」「10年後、20年後に読んで、面白いと思える」ような論文を何より書いてもらいたい。実際、TJ君、WTRさん、KBSさんらの卒論・プレゼンからはそうした満足感・達成感がじわじわ伝わってきて、指導教員としてもうれしい。MRTMさん、TBTさんのこだわりは最初からぶれることなく一貫していて、安心感をもって指導できた。そして、18期生の活動全般においては、誰よりもゼミ長TNK君のリーダーシップに最大限に感謝を表明しなければならない。本当に痒い所に手が届く、ダーティ・ワークもいとわない、素晴らしいゼミ長であった。生涯忘れないであろう初めての沖縄遠征があれだけの大成功を収めたのは、TNK君の超人的な調整能力のおかげである。18期生は本当に良い学年であった。KBSさん、TBTさん、TNK君は1回生の最初(ワークショップ1)からのつきあいだけに、実に感慨深い。

報告会の最後に、超久々となる全体集合写真を撮影する。スケジュールの関係で卒業アルバム写真を撮影できなかったので、これが代わりになったのではないか。撮影のために一瞬だけ息を止めてマスクを外す。みんな、いい顔してる。次に会えるのは3月19日の卒業式。無事に開催されることを願う。

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本当は今日中に動画の編集&アップロードをすませたかったが、報告会が当初の予定よりも長時間に及んだこともあり、さすがに無理であった。明日も終日授業のために無理だが、遅くとも18日(月)には配信できるようにしたい。

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